介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問99 (生活支援技術 問20)

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 問99(生活支援技術 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

Kさん(77歳、女性、要支援2)は、もの忘れが目立ちはじめ、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら夫と二人で生活している。
訪問時、Kさん夫婦から、「Kさんがテレビショッピングで購入した健康食品が毎月届いてしまい、高額の支払いが発生して困っている」と相談があった。
Kさん夫婦に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 「健康食品は処分しましょう」
  • 「クーリング・オフをしましょう」
  • 「買い物は夫がするようにしましょう」
  • 「契約内容を一緒に確認しましょう」
  • 「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」

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この過去問の解説 (3件)

01

ここでのポイントは「テレビショッピングで購入した」ということです。

テレビショッピングなどの通信販売にはクーリング・オフ制度がありません。

事業所ごとに定めた返品・返金ルールに従わなくてはいけなくなるため、まずは契約内容の確認をすることが適切でしょう。

 

仮にクーリング・オフの対象であってもまずは契約内容の確認をするべきです。

選択肢1. 「健康食品は処分しましょう」

不正解です。

忘れてしまったとはいえ、必要と思って購入したものの処分をすぐに勧めることは不適切です。

しっかりと購入に至った背景や契約状況を確認する必要があります。

選択肢2. 「クーリング・オフをしましょう」

不正解です。

テレビショッピングなどの通信販売にはクーリング・オフ制度はなく、事業所の定めたルールに従うことになります。

選択肢3. 「買い物は夫がするようにしましょう」

不正解です。

自立した生活を送るための支援を行う観点での発言ではありません。

選択肢4. 「契約内容を一緒に確認しましょう」

正解です。

クーリング・オフの対象ではないため、返品・返金可能か、まずは契約内容の確認を促す必要があります。

選択肢5. 「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」

不正解です。

個人の尊厳を尊重した返答ではありません。

参考になった数55

02

この問題では介護職員としてのコミュニケーションだけでなく、クーリング・オフ制度についても理解しておくことが必要になります。

選択肢1. 「健康食品は処分しましょう」

不正解です。

商品そのものに問題があるわけではないため、処分することを勧める必要はありません。

選択肢2. 「クーリング・オフをしましょう」

不正解です。

テレビショッピングではクーリング・オフができません。

法律上のクーリング・オフ制度ではなく、テレビショッピングを行う事業者が定める条件に従うことになります。

選択肢3. 「買い物は夫がするようにしましょう」

不正解です。

誰が買い物をするのか以前に、購入が継続されている健康食品の問題を解決することが相談内容への対応として適切です。

選択肢4. 「契約内容を一緒に確認しましょう」

正解です。

まず契約内容を確認してもらうよう伝えることが最も適切です。

契約内容では、テレビショッピングを行う事業者が定めた返品方法などのルールを確認することができます。

選択肢5. 「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」

不正解です。

こちらも選択肢「買い物は夫がするようにしましょう」の解答と同じく、相談内容と発言内容がつながっていないため不適切です。

参考になった数12

03

高齢者の自宅に物がたまっていくことなどは

よく見かける光景です。

自分で商品を選んで買い物をするというのは

自立支援としてとても大事なものですが

時には、生活に負の影響を与えることもあります。

 

尊厳の保持や自立支援と、悪影響を防ぐという

両輪を成り立たせる援助が必要となります。

選択肢1. 「健康食品は処分しましょう」

間違いです。

 

期限が切れているものでなければ、

利用者が購入したものはその人の財産です。

やたらに処分を進める対応は不適切です。

選択肢2. 「クーリング・オフをしましょう」

間違いです。

 

クーリングオフの要件は訪問販売などで購入したものや

申告の期日などが規定されています。

テレビショッピングはその要件を満たしていません。

 

選択肢3. 「買い物は夫がするようにしましょう」

間違いです。

 

夫に全面的に任せるというより、

夫と一緒に買い物をするという方向で進めるべきです。

周囲から見ると、できてないと見えても

本人からするとやっていることを取りあげられることは

自立支援の観点から、不適切です。

 

選択肢4. 「契約内容を一緒に確認しましょう」

正しいです。

 

解約の仕方や、キャンセル料などを一緒に確認し、

解決方法を一緒に探っていきます。

選択肢5. 「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」

間違いです。

 

テレビショッピングを楽しむということを

むやみに否定することは好ましくありません。

夫と一緒に選ぶという対応が望ましく

本人の習慣や楽しみを奪う対応はできるだけ避けるべきです。

参考になった数3