介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
総合問題 問2

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 総合問題 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで答えなさい。
〔事例〕
Cさん(59歳、男性)は、妻(55歳)と二人暮らしであり、専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが、最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。
ある日、散歩コースの途中にあり、昔からよく行く八百屋から、「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ、悪いことをした認識がなかった。
心配になった妻がCさんと病院に行くと、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。
妻は今後同じようなことが起きないように、Cさんの行動を常に見守り、外出を制限したが、疲労がたまり、今後の生活に不安を感じた。そこで、地域包括支援センターに相談し、要介護認定の申請を行い、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。

Cさんの介護保険制度の利用に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
  • 介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。
  • 介護保険料は特別徴収によって納付する。
  • 要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。
  • 要介護認定の利用者負担割合は2割である。
  • 介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題の回答は、介護保険の制度についての知識があっても少し迷われるかもしれませんが、Cさんの59歳という年齢から答えが導かれていきます。

選択肢1. 介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。

正解です。
Cさんは59歳ということで、介護保険の第2号被保険者となります。
第2号被保険者とは、40歳以上65歳未満の医療保険加入者の方であり、介護保険を利用する場合には1割の負担となります。

選択肢2. 介護保険料は特別徴収によって納付する。

不正解です。
介護保険料の納め方は、第1号被保険者の場合には特別徴収(年金からの天引き)が基本となますが、59歳のCさんの場合には普通徴収となります。

選択肢3. 要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。

不正解です。
介護保険の効力は、申請日に遡って発生します。

選択肢4. 要介護認定の利用者負担割合は2割である。

不正解です。
要介護認定の負担割合は、65歳以上の場合、1〜3割合負担ですが、59歳のCさんの負担割合は1割になります。

選択肢5. 介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。

不正解です。
介護保険サービスの費用は利用したサービス、回数で変わります。

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02

介護保険制度の特性に注目しましょう。

介護保険の被保険者は、65 歳以上の方(第1号被保険者)と、40 歳から 64 歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられます。

今回のケースにおいて、Cさんの年齢から第2号被保険者となり、介護保険の負担割合は1割となります。

選択肢1. 介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。

〇:こちらが適切です。

選択肢2. 介護保険料は特別徴収によって納付する。

×:介護保険料は普通徴収によって納付されます。

選択肢3. 要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。

×:要介護認定は、申請日から対象になるため訴求申請が可能です。

選択肢4. 要介護認定の利用者負担割合は2割である。

×:65歳以上の方では、介護負担割合は1~3割で、こちらは年金の支給額に応じて決定されます。それ以下の場合は1割負担となります。

選択肢5. 介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。

×:サービスの費用は、利用回数や内容によって変動します。

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