介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問23 (こころとからだのしくみ 問5)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問23(こころとからだのしくみ 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(78歳、女性)は、友人から口臭を指摘されて悩んでいる。また、食事をするときに、「水分と一緒に食べないと飲み込みにくい」とも話している。Aさんに歯の欠損、麻痺(まひ)はなく、ストレスの訴えもない。
次のうち、Aさんのからだの中で、機能低下が考えられるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 咀嚼(そしゃく)
  • 蠕動運動(ぜんどううんどう)
  • 嗅覚
  • 唾液分泌
  • 胃液分泌

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「唾液分泌」です。

 

唾液には、食べ物を口の中でまとめて飲み込みやすくする働きがあります。

また、口の中を潤して清潔に保つうえでも欠かせない存在です。

 

しかし、唾液の分泌が減ると、口の中が乾燥しやすくなり、口臭が強くなることがあります。

さらに、食べ物が喉を通りにくくなり、「水分がないと飲み込みづらい」と感じるようになることもあります。

選択肢1. 咀嚼(そしゃく)

歯の欠損も麻痺もなく、咀嚼の問題が示唆される情報は見られません。

今回の状況からは判断材料が乏しいといえます。

選択肢2. 蠕動運動(ぜんどううんどう)

胃や腸など消化管の働きであり、口臭や飲み込みの困難とは直接関係しません。

選択肢3. 嗅覚

嗅覚の低下によって自分の口臭に気づきにくくなることはありますが、他人から指摘されるような明らかな口臭の主な原因とは考えにくいです。

選択肢4. 唾液分泌

正解。

唾液が十分に出ないと、食べ物がまとまりにくくなり、喉を通りにくいと感じることがあります。

さらに、口腔内が乾燥することで、細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因にもなります。

選択肢5. 胃液分泌

胃の中の消化に関わる働きであり、口臭や嚥下の困難とは直接の関連性は低いといえます。

まとめ

「飲み込みにくい」という表現だけで、咀嚼や嚥下の機能に問題があると考えてしまうことがあります。

しかし、今回のように明確な身体的異常がない場合には、唾液の量や質の変化に目を向けることが大切です。

口臭や嚥下の違和感が同時に見られるときは、唾液分泌の低下を疑ってみましょう。

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02

「水分と一緒に食べないと飲み込みにくい」と話していることから、Aさん自身に唾液の分泌が少ないことが考えられます。

選択肢1. 咀嚼(そしゃく)

×:咀嚼が足りないと唾液の分泌も少なくなりますが、口臭と咀嚼に直接関係があるわけではないので適切ではありません。

選択肢2. 蠕動運動(ぜんどううんどう)

×:蠕動運動とは腸の消化機能を表しますが、口臭や飲み込みにくさとの直接的な関係が低いので適切ではありません。

選択肢3. 嗅覚

×:「口臭にAさんが気づかない」わけではないので、問題とは関係がありません。

選択肢4. 唾液分泌

⚪︎:こちらが正しいです。唾液分泌が不足していることで、水分がないと飲み込みづらく、口が乾いている状態=口臭に繋がってしまいます。

選択肢5. 胃液分泌

×:飲み込みにくさ=食べにくさではないので、消化不良などが直接的な原因とは考えにくいため適切ではありません。

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