介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問43 (認知症の理解 問5)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問43(認知症の理解 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、認知症(dementia)のリスクを高める要因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 身体活動
  • 不飽和脂肪酸の摂取
  • 歯がなくなることによる咀嚼機能(そしゃくきのう)の低下
  • 難聴による補聴器の使用
  • ボランティア活動

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「歯がなくなることによる咀嚼機能(そしゃくきのう)の低下」です。

 

噛む力が弱くなると、脳への刺激が減り、その結果、認知機能の低下につながる可能性があります
とくに、歯の喪失や咀嚼機能の低下は、認知症のリスク要因として注目されています。

 

「口腔機能と認知症の関係」は近年、試験でもよく出るテーマです。
「噛むこと=脳への刺激」と結びつけて覚えておくと、選択肢の判断がしやすくなりますよ。

選択肢1. 身体活動

身体を動かすことには、脳の働きを活性化させる効果があります。
そのため、運動は認知症の予防にも有効とされています。

 

「動くと疲れるから認知症になりやすい」というのは誤解です。
むしろ、適度な運動は認知機能の維持に役立つことが科学的にも示されています。

選択肢2. 不飽和脂肪酸の摂取

青魚に多く含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、脳の健康維持に効果的な栄養素です。
これらは、神経細胞の働きをサポートし、認知機能の低下を防ぐとされています。

だからこそ、食事の偏りはリスクにつながる可能性もあります
バランスのとれた食生活を心がけることが、認知症予防への第一歩です。

選択肢3. 歯がなくなることによる咀嚼機能(そしゃくきのう)の低下

正解。

しっかり噛むことは、脳への刺激となり、認知症の予防に効果的です。
咀嚼によって得られる感覚刺激は、脳の活性化につながる大切な働きを担っています。

一方で、歯の喪失や噛む力の低下は、その刺激を減少させてしまうため、認知機能の低下を招きやすくなるのです。

選択肢4. 難聴による補聴器の使用

難聴は、認知症のリスク因子のひとつとして知られています。
しかし、補聴器を使うことで「聞こえにくさ」を補い、会話や交流を保ちやすくなるため、社会的な孤立を防ぐうえでも大きな意味があります。

つまり、補聴器の使用は認知症予防の一助となる「前向きな対応策」といえるでしょう。

選択肢5. ボランティア活動

地域活動やボランティアなどを通じた社会参加は、脳への刺激となり、活性化に役立ちます。
また、人とのつながりは、心の安定だけでなく、認知機能の維持にも重要な役割を果たします。

まとめ

咀嚼による刺激が、脳の活性化に関わっていることを理解しておくことが大切です。
「食べること」栄養補給だけでなく、脳の健康を支える大切な行動でもあるという意識を持ちましょう。

 

さらに、運動・バランスのよい食生活・社会参加・感覚機能のサポートといった日常の取り組みが、認知症予防のカギとなります。

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02

近年は、国の施策も認知症予防の取り組みを強化しているため、

必然的に出題頻度も高くなります。

認知症予防に必要な取り組みを理解し、得点に繋げましょう。

選択肢1. 身体活動

×:誤りです。

 

身体活動は、脳の血流を促進し、

認知症予防に効果があります。

選択肢2. 不飽和脂肪酸の摂取

×:誤りです。

 

不飽和脂肪酸(魚のEPAやDHAなど)は

認知症予防に効果的とされています。

選択肢3. 歯がなくなることによる咀嚼機能(そしゃくきのう)の低下

○:正しいです。

 

咀嚼は脳の血流を増加させ、活性化を促します。

また、咀嚼機能が低下すると、栄養が偏ったり、

十分に食事が摂れなかったりするリスクが高まり

さらに、発語がしにくくなり、

他者との交流の機会が減少することも考えられます。

選択肢4. 難聴による補聴器の使用

×:誤りです。

 

難聴そのものは他者との交流の機会喪失につながり、

認知症のリスクを高める要因とされていますが、

適切に補聴器を使用することで、

他者との交流が保たれるため、

認知症予防に効果的とされています。

選択肢5. ボランティア活動

×:誤りです。

 

ボランティア活動などの社会参加は、

運動機会の確保や、他者との交流を生むことで、

認知症予防に効果的とされています。

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