介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問51 (障害の理解 問3)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問51(障害の理解 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、クローン病(Crohn disease)にみられる特徴的な症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 視力低下
  • 栄養障害
  • 咳嗽(がいそう)
  • 運動失調
  • 関節痛

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「栄養失調」です。

 

クローン病消化管に慢性的な炎症を起こし、吸収障害(鉄、ビタミン、脂肪など)や下痢を引き起こすため、栄養障害がよくみられます。進行すれば体重減少や貧血、成長障害(小児)を引き起こします。

選択肢1. 視力低下

×

視力低下を引き起こす代表的な疾患は、白内障、緑内障、糖尿病網膜症、メタノール中毒などがあります。

選択肢2. 栄養障害

クローン病は口から肛門までの消化管に慢性の炎症が起こる病気です。特に小腸に多くみらるため、栄養吸収がうまくできなくなります。

主な原因

1.小腸の炎症で吸収能力が低下

2.慢性的な下痢

3.食事制限

などです。

選択肢3. 咳嗽(がいそう)

×

咳嗽を引き起こす代表的な疾患は、かぜ、インフルエンザ、肺炎などです。

 

咳と咳嗽の違い

「咳」は日常会話で使われる表現です。

「咳嗽」は診断名やカルテなどで使われます。

選択肢4. 運動失調

×

運動失調は神経疾患(小脳疾患、多発性硬化症)で見られる症状です。

手足の動きやバランスがうまく取れず、筋力低下による転倒や廃用症候群、寝たきりの原因になります。

選択肢5. 関節痛

×

関節痛を引き起こす代表的な疾患は、関節リウマチ、痛風、乾癬性関節炎などがあります。

まとめ

まとめ

1.小腸の炎症による吸収不良、慢性下痢、食事制限などが主な原因

2.とくに鉄、ビタミンB12、カルシウム、タンパク質不足に注意が必要

3.適切な栄養補給(経腸栄養、ビタミン補充、食事指導)

が治療の重要な柱となります。

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02

クローン病は、消化管、特に小腸や大腸に、

原因不明の慢性的な炎症が起こる疾患です。

 

消化管に炎症が起こるとどうなるかをイメージして

回答をしてみましょう。

選択肢1. 視力低下

×:誤りです。

 

消化管以外の器官で出血が起きたり、

ぶどう膜炎を起こすことで、

視力低下することもあり得ますが、

特徴的な症状とは言えません。

選択肢2. 栄養障害

○:正しいです。

 

栄養障害は、クローン病の最も特徴的な症状です。

栄養を吸収する小腸に炎症が起こり、栄養を十分に吸収できなくなります。

また、下痢や腹痛によって食事の量が減ることも影響します。

選択肢3. 咳嗽(がいそう)

×:誤りです。

 

咳嗽(がいそう)は、咳(せき)のことであり、

呼吸器の症状です。

クローン病が直接的に影響しているとは言えません。

 

選択肢4. 運動失調

×:誤りです。

 

運動失調は、小脳などの神経系の症状です。

クローン病が直接的に影響しているとは言えません。

選択肢5. 関節痛

×:誤りです。

関節痛は合併症として見られることはありますが、

あくまでも二次的な症状です。

他の選択肢との比較で誤りとなります。

参考になった数1

03

正解は「栄養障害」です。

 

指定難病のクローン病は、大腸や小腸に炎症や潰瘍を引き起こす病気なので、今回の選択肢の中では「栄養障害」が最も適切な答えになります。

他にもクローン病には代表的な症状として、下痢・腹痛・血便・体重減少などがあげられます。

選択肢1. 視力低下

不適切

クローン病は消化管に影響を及ぼす病気なので、視力低下は適切ではありません。

選択肢2. 栄養障害

適切

クローン病は、主に大腸や小腸に炎症や潰瘍を引き起こすので、特徴的な症状であるといえます。

選択肢3. 咳嗽(がいそう)

不適切

クローン病の症状として咳嗽が出ることもありますが、今回の選択肢の中では「栄養障害」が最も特徴的です。

選択肢4. 運動失調

不適切

運動失調はクローン病の症状に直接的な関係はありません。

選択肢5. 関節痛

不適切

クローン病の特徴的な症状ではありません。ですが、クローン病に伴って関節痛が現れることがあります。

まとめ

今回のような「特徴的な症状」を選ぶ問題には、「伴って現れるもの」や「現れるが特徴的ではない」といった選択肢が含まれることがあります。

対策としては、代表的な症状や特徴的な症状だけを覚えておきましょう。

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