介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問114 (総合問題 問1)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問114(総合問題 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Aさん(70歳、男性)は、妻と二人で暮らしている。旅行や釣りが趣味で、会社員として勤務していたころは、活動的な生活を送っていた。66歳のときにパーキンソン病(Parkinson disease)と診断されたが、内服治療が開始され、症状はあまり気にならなかった。1年前から顔の表情が乏しくなり、歩行開始時に、はじめの一歩が出にくくなった。3か月前からは、歩き始めると方向転換が難しく、急に止まることができないことがある。
Aさんは、今後の生活について相談するために、地域包括支援センターに行った。センターで対応してくれたB主任介護支援専門員は、介護福祉士としての実務経験が豊富だった。Aさんは信頼して、気になっていたことをすべて話すことができた。Aさんは、要介護認定を申請することを勧められ、後日、市役所に行き、要介護認定の申請を行った。

現在のAさんの症状に該当するホーエン・ヤール重症度分類として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • ステージⅠ
  • ステージⅡ
  • ステージⅢ
  • ステージⅣ
  • ステージⅤ

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この過去問の解説 (2件)

01

【ホーン・ヤールの重症度分類】では、パーキンソンの症状は以下のように分類されています。
・Ⅰ度:軽度の障害で、片側のみの手足のふるえや筋肉のこわばりが起きる
・Ⅱ度:両方の手足のふるえや両側の筋肉のこわばりが起きる
・Ⅲ度:小刻み歩行や、歩き出しがすくんでしまう
・Ⅳ度:立ち上がりや歩行が困難
・Ⅴ度:歩行不可

選択肢1. ステージⅠ

×:方向転換や立ち止まりができないことから、片足のみの軽度障害ではないと考えられます。

選択肢2. ステージⅡ

×:ステージIIでは、両足に症状はあっても歩行は比較的スムーズなので、適切ではありません。

選択肢3. ステージⅢ

⚪︎:方向転換や立ち止まりが困難であることから、歩行障害が進んでいると考えられるためこちらが適切です。

選択肢4. ステージⅣ

×:立ち止まりにくいという症状はあるが、まだ歩行は可能であるため適切ではありません。

選択肢5. ステージⅤ

×:Bさんは歩行可能であるため、適切ではありません。

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02

ホーエン・ヤール重症度分類は、パーキンソン病の進行度をステージⅠからⅤまでの5段階で分類したものです。進行度を分類することで介護サービスや治療について周知する際などチーム医療の場などで役立てられています。

選択肢1. ステージⅠ

不正解です。

片側の手足に振戦や筋肉のこわばりがみられ、機能障害はあっても軽度のものがみられる段階です。

選択肢2. ステージⅡ

不正解です。

両側の手足に振戦や筋肉のこわばりがみられ、日常生活や仕事をする上でやや不便がみられる段階です。

選択肢3. ステージⅢ

正解です。

姿勢やバランスが保てなくなり、歩行に障害がみられるようになります。日常生活での介助がなくても過ごせますが、活動がやや制限される段階です。Aさんの歩行時の状況にもあてはまります。

選択肢4. ステージⅣ

不正解です。

自力で立ち上がる動作や歩行することが難しくなります。歩行時など日常生活で介助を要することが多くなる段階です。

選択肢5. ステージⅤ

不正解です。

自力での立ち上がりや歩行は不可能になります。移動時は車いすを要し、介助なしでは寝たきりの状態になる段階です。

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