介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問125 (総合問題 問12)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問125(総合問題 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Gさん(38歳、女性)は、母親(65歳)と暮らしていた。両側性感音難聴(sensorineural hearing loss)があり、雑音がある場所では話を聞き取りにくい。相手の口の動きや表情から会話の内容を理解することはできる。Gさんは、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、左片麻痺(ひだりかたまひ)で車いすの生活となり、障害支援区分4と認定された。母親による介護が難しくなったため、障害者支援施設に入所することになった。
Gさんは、写真を撮ることが好きで、施設で近くの公園に出かけたときに、介護福祉職に手伝ってもらいながら好きな風景を撮影している。Gさんは、その写真をアルバムにして、母親にプレゼントしたいと考えている。
ある日、Gさんから、「アルバムを作りたい。飾りの付け方やメッセージの書き方を教えてほしい」と相談があった。介護福祉職は、Gさんとアルバムを作ることにした。

次の記述のうち、Gさんに介護福祉職がアルバムの作り方を説明するときに配慮することとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • Gさんの左側に座る。
  • 閉じられた質問を用いる。
  • 小さな声で話す。
  • Gさんの好きな音楽を流す。
  • 1対1で向かい合って話す。

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この過去問の解説 (2件)

01

Gさんは両側性感音難聴を患っていますが、そのため相手の口元から発語を読み分けることができます。

このことから、Gさんに声をかける場合は、リアクションやジェスチャーを Gさんの視野に入りやすい場所で行うことで視覚的に情報を読み取ることが可能であると考えられます。

選択肢1. Gさんの左側に座る。

×:Gさんは両側性感音難聴のため、左側に座ることは効果的ではありません。

選択肢2. 閉じられた質問を用いる。

×:両側性感音難聴の方にクローズドクエスチョン(閉じられた質問)を行うことは、あまり効果的ではありません。

選択肢3. 小さな声で話す。

×:声の強弱や高低は人や病状により異なるため、効果的ではありません。

選択肢4. Gさんの好きな音楽を流す。

×:BGMは両側性感音難聴の方には不快に感じることもあるため、避けた方が良いです。

選択肢5. 1対1で向かい合って話す。

⚪︎:こちらが正しいです。正面で話すことによって、Gさんは相手の口元を見てコミュニケーションを取ることができます。

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02

Gさんと話すときには両側性感音難聴があること、口の動きから会話の内容を理解すること、左片麻痺があることを考慮する必要があります。そのことを頭に置くことで正解に辿りつきやすくなります。

選択肢1. Gさんの左側に座る。

不正解です。

Gさんは身体の左側に麻痺があります。片麻痺の方と話すときは、麻痺していない側に座ることが良いとされています。そのことから左側に座ることは不適切です。

選択肢2. 閉じられた質問を用いる。

不正解です。

閉じられた質問は「はい・いいえ」で答えるなど簡潔に回答できる質問をいいます。Gさんは思ったことを言葉で伝えられることと、アルバム作りはGさんの意思で行われることなどから、相手の情報を引き出せない閉じられた質問を用いることは不適切です。

選択肢3. 小さな声で話す。

不正解です。

両側性感音難聴は音が聞こえにくいといった症状があるため小さな声で話すことは不適切です。また、小さな声で話すと口の動きも小さくなるため動きが読み取りにくくなります。

選択肢4. Gさんの好きな音楽を流す。

不正解です。

Gさんは雑音があると特定の音を聞き分けることが困難になるといった症状があります。そのため、説明を聞くGさんのために雑音にもなる音楽を流すことは不適切です。

選択肢5. 1対1で向かい合って話す。

正解です。

Gさんは相手の口の動きや表情から会話の内容を理解するため、隣に座るのではなく向き合う形で話すことが適切です。

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