給水装置工事主任技術者 過去問
平成29年度(2017年)
問35 (給水装置計画論 問35)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 平成29年度(2017年) 問35(給水装置計画論 問35) (訂正依頼・報告はこちら)

図-1に示す給水装置におけるB点の余裕水頭として、次のうち、適当なものはどれか。ただし、計算に当たってA~Bの給水管の摩擦損失水頭、分水栓、甲形止水栓、水道メーター及び給水栓の損失水頭は考慮するが、曲がりによる損失水頭は考慮しないものとする。また、損失水頭等は、図-2~図-4を使用して求めるものとし、計算に用いる数値条件は次のとおりとする。

① A点における配水管の水圧水頭として30m
② 給水管の流量0.6L/秒
③ A~Bの給水管、分水栓、甲形止水栓、水道メーター及び給水栓の口径20mm
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  • 12m
  • 16m
  • 20m

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この過去問の解説 (2件)

01

【解答:3】

A〜B間の全損失水頭と給水栓の立ち上がり高さを全水頭から引きます。

まず、給水管の摩擦損失水頭を求めます。

設問にある、計算における数値条件の②から、流量は0.6L/秒であるため、図2縦軸の0.6L/秒をとり、横へ移動し、数値条件③より口径20㎜と交わる点を求めます。
横軸にそって下に移動すると、250‰となります。

A~B間、流量 0.6/秒、口径 20㎜からウエストン流量図より動水勾配は 250‰

この 250‰は1mで 0.25m下がる勾配ですので、給水装置の延長(全ての管の長さ)を乗じて管の総損失水頭を求めます。

延長:(3 + 1 + 12 + 3 = 19)m × 動水勾配:(250 ‰)= 4.75m

次に、分水栓、甲形止水栓、給水栓、各々の損失水頭を図③より求めます。
流量0.6/秒のため、

 ・分水栓 0.6m
 ・甲形止水栓 1.8m
 ・給水栓 1.8m

となります。

同様に、水道メーターについても損失水頭を求めます。
流量0.6/秒、水頭メーター20㎜となっているため、図④より、

 ・水道メーター 2m

となります。

そして、給水栓の立ち上がり高さは、

 ・図①の高低差(1 + 3)は、4m

となります。

B点で確保できる余裕水頭は、数値条件の①の水圧水頭が、30mという事から、

 30m - 4.75m - 0.6m - 1.8m - 1.8m - 2m - 4m = 15.05m

となり、最も近い選択肢が【3】の16mとなります。

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02

答え 16m

 

これはスタート(A点の配水管)からゴール(B点の給水栓)まで辿り着くまでに、どれだけの力が残るかという登山のようなイメージです。力を奪われるのは、距離(×勾配)、分水栓、甲止水栓、メーター、末端給水栓、高さです。

 

条件①からスタートA点では30m水を押す力があります。そこからB点まで行くにはまず距離があります。

3+1+12+3=19mとなりますが、距離の数値はそのまま使わず動水勾配を掛ける必要があるため、図ー2の動水勾配表ウエストンを使います。

条件②より流量は0.6L/秒、条件③より口径は20mmなので縦軸の0.6を探し、右斜め上に向かうD=20mmの線と交わる点を探します。

横軸の動水勾配がだいたい240‰ということがわかります。

動水勾配とは水が管の中を進むために摩擦損失として消費する力のことです。

‰(パーミル)は1/1000なので1m進むと1mmの勾配が出るという意味です。

 

今回A点からB点までは距離が19mあり、それに対して動水勾配が240‰かかるので、

19m×240‰÷1000=4.56m の力が奪われます。

 

ここでの余力は30m-4.56m=25.44mです。

 

続いて、A~Bまでには分水栓、甲形止水栓、水道メーター及び末端の給水栓の損失がでてきます。

図-3より、横軸の流量0.6L/秒から、

分水栓は 0.6m、甲形止水栓は 1.8m、給水栓は 1.8m の損失が出るため、

 

25.44m-0.6ー1.8ー1.8=21.24mになります。

 

図-4より横軸の0.6L/秒から水道メーター20mmは損失が2mなので

 

21.24ー2=19.24m

 

次に高低差を差し引きます。1+3=4m これはそのまま引きます。

 

19.24ー4=15.24m

 

選択肢の中で一番近い値の16mが回答となります。

選択肢3. 16m

適当です。

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