給水装置工事主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)
公衆衛生概論 問3

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 公衆衛生概論 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

塩素消毒及び残留塩素に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 残留塩素には遊離残留塩素と結合残留塩素がある。消毒効果は結合残留塩素の方が強く、残留効果は遊離残留塩素の方が持続する。
  • 遊離残留塩素には、次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンがある。
  • 水道水質基準に適合した水道水では、遊離残留塩素のうち、次亜塩素酸の存在比が高いほど、消毒効果が高い。
  • 一般に水道で使用されている塩素系消毒剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、液化塩素(液体塩素)、次亜塩素酸カルシウム(高度さらし粉を含む)がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

これは「不適当なもの」を選択する問題です。

選択肢1. 残留塩素には遊離残留塩素と結合残留塩素がある。消毒効果は結合残留塩素の方が強く、残留効果は遊離残留塩素の方が持続する。

これが「不適当なもの」です。

記述の中で「消毒効果は…」以下が間違っています。「遊離残留塩素」の方が消毒効果は強いです。遊離残留塩素とは、塩素が何とも結合していない状態、いわゆる「フリー」となっています。そのため、反応性が高く、消毒効果も高いことになります。

一方結合残留塩素は、塩素に水中のアンモニア化合物が「結合」した状態なので、消毒効果は遊離塩素よりも弱いです。ただ、反応性が低い反面、ゆっくり消毒効果が持続することになります。

選択肢2. 遊離残留塩素には、次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンがある。

これは「正しい」です。

次亜塩素酸(HOCl)は、菌などから電子を奪い酸化することで、高い消毒効果を示します。

次亜塩素酸イオン(ClO-)は次亜塩素酸よりも消毒効果は低いですが、次亜塩素酸イオンも遊離塩素の一つです。

選択肢3. 水道水質基準に適合した水道水では、遊離残留塩素のうち、次亜塩素酸の存在比が高いほど、消毒効果が高い。

これは「正しい」です。

選択肢4. 一般に水道で使用されている塩素系消毒剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、液化塩素(液体塩素)、次亜塩素酸カルシウム(高度さらし粉を含む)がある。

これは「正しい」です。

液化塩素とは、塩素ガスを液化したものです。酸化力が強く消毒剤として使われています。ただ同時に毒性も強いので、取り扱いに注意が必要です。

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