給水装置工事主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)
公衆衛生概論 問2
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問題
給水装置工事主任技術者試験 令和5年度(2023年) 公衆衛生概論 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
水道の塩素消毒に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- 塩素系消毒剤として使用されている次亜塩素酸ナトリウムは、光や温度の影響を受けて徐々に分解し、有効塩素濃度が低下する。
- 残留塩素とは、消毒効果のある有効塩素が水中の微生物を殺菌消毒したり、有機物を酸化分解した後も水中に残留している塩素のことである。
- 残留塩素濃度の測定方法の一つとして、ジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)と反応して生じる桃~桃赤色を標準比色液と比較して測定する方法がある。
- 給水栓における水は、遊離残留塩素が0.4mg/L以上又は結合残留塩素が0.1mg/L以上を保持していなくてはならない。
- 残留効果は、遊離残留塩素より結合残留塩素の方が持続する。
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この過去問の解説 (2件)
01
以下に解説します。
次亜塩素酸ナトリウムは、水道水の塩素消毒剤として広く使用されています。
この物質は、光や高温の影響で分解しやすく、その結果、有効塩素濃度が低下します。
したがって、保存や取り扱いには注意が必要です。
残留塩素とは、消毒作用を持つ有効塩素が、水中の微生物を殺菌消毒したり、有機物を酸化分解した後も水中に残っている塩素のことを指します。
残留塩素が一定量存在することで、水道水の安全性が維持されます。
ジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)法は、残留塩素濃度の測定において一般的な方法です。
DPD試薬と残留塩素が反応して、桃色から桃赤色の発色を示します。
この発色の程度を標準比色液と比較することで、残留塩素濃度を測定します。
給水栓における水の残留塩素濃度の基準は、水道法施行規則で以下のように定められています。
遊離残留塩素:0.1 mg/L以上(ただし、濁度が2度を超える場合は0.2 mg/L以上)
結合残留塩素:0.4 mg/L以上
記述では、遊離残留塩素が0.4 mg/L以上、結合残留塩素が0.1 mg/L以上と逆になっています。
したがって、この記述は不適当です。
結合残留塩素(クロラミンなど)は、遊離残留塩素よりも殺菌力は弱いですが、残留性(持続性)が高い特徴があります。
そのため、水道水中で長時間にわたり消毒効果を維持することができます。
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02
この問題では水道の塩素消毒の消毒剤、測定方法、残留塩素の
種類について学習しておくことがポイントになります。
記述の通りです。次亜塩素酸ナトリウムは塩素系消毒剤のひとつで、
空気や熱、光の影響を受けて有効塩素が分解されて殺菌力が低下します。
記述の通りです。残留塩素とは、消毒効果のある有効塩素が水中の微生物を
殺菌消毒したり、有機物を酸化分解した後も水中に残留している塩素のことです。
記述の通りです。残留塩素濃度の測定方法の一つとして、
ジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)と反応して生じる桃~桃赤色を
標準比色液と比較して測定する方法があります。
このような残留塩素濃度の測定方法を、DPD法といいます。
水道法において、給水栓における残留塩素濃度は、遊離残留塩素の場合は
0.1mg/L以上、結合残留塩素の場合は0.4mg/L以上を保持していなければ
ならないと定められているため、この記述は誤りです。
記述の通りです。遊離残留塩素の方が結合残留塩素よりも殺菌効果は
強いですが、結合残留塩素の方が残留効果は持続します。
残留塩素の種類と特徴、測定方法について押さえておきましょう。
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