マンション管理士の過去問
平成28年度(2016年)
問27

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問題

マンション管理士試験 平成28年度(2016年) 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

暴力団の排除について規約を定める場合、標準管理規約によれば、適切でないものは次のうちどれか。
  • 専有部分の用途として、暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止すること
  • 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から2年を経過しない者は役員にはなれないとすること
  • 賃借人が暴力団員であることが判明した場合において、区分所有者が賃貸借契約を解約しないときは、管理組合は、区分所有者に代理し、解約権を行使することができるとすること
  • 専有部分の貸与に関し、暴力団員への貸与を禁止することに加え、暴力団関係者、準構成員等についても貸与を禁止すること

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解】 2 

誤った選択肢を選ぶ問題です。
1:○
規約に、専有部分の用途として、「暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止する」という規定を追加することは可能です。

2:×
暴力団員又は暴力団員でなくなった日から「5年」を経過しない者は役員にはなれないと定められています。

3:○
区分所有者が第三者にその専有部分を貸与した場合に、契約の相手方が暴力団員だと判明した場合には、管理組合は区分所有者に代理して解約権を行使することができると規約に定め、また解約権の代理行使を管理組合に認める旨の書面を提出しなければなりません。

4:○
暴力団員だけでなく必要に応じて暴力団関係者、準構成員等についても貸与を禁止することが可能です。

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02

正答は 2 です。 

1.専有部分の用途として、「暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止する」旨の規定を追加することはできます。

2.役員となることができない者として、「暴力団員等(暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。)」が規定されています。暴力団員でなくなった日から2年ではなく5年です。
よって、この設問は不適切です。

3.「賃借人が暴力団員であることが判明した場合において、区分所有者が賃貸借契約を解約しないときは、管理組合は、区分所有者に代理して解約権を行使することができる」と規約に定めなければなりません。

4.「専有部分の貸与に関し、暴力団員だけでなく、暴力団関係者や準構成員等への貸与を禁止する」と規約に定めることはできます。

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03

 マンション標準管理規約(単棟型)に関する出題です。

選択肢1. 専有部分の用途として、暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止すること

 マンション標準管理規約(単棟型)12条1項により、「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。」とされ、同条関係コメント⑥により、「暴力団の排除のため、暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止する旨の規定を追加することも考えられる。」とされるので、適切です。

選択肢2. 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から2年を経過しない者は役員にはなれないとすること

 マンション標準管理規約(単棟型)36条の2第3号により、「暴力団員等(暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。)に該当する者は、役員となることができない。」とされます。

 つまり、「2年」という部分が、適切ではありません。

選択肢3. 賃借人が暴力団員であることが判明した場合において、区分所有者が賃貸借契約を解約しないときは、管理組合は、区分所有者に代理し、解約権を行使することができるとすること

 マンション標準管理規約(単棟型)19条の2第1項により、「区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、 ①契約の相手方が暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律2条6号に規定する暴力団員をいう。)ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約すること、➁契約の相手方が暴力団員であることが判明した場合には、何らの催告を要せずして、区分所有者は当該契約を解約することができること、③区分所有者が前号の解約権を行使しないときは、管理組合は、区分所有者に代理して解約権を行使することができることという内容を含む条項をその貸与に係る契約に定めなければならない。」とされ、同条2項により、「前項の場合において、区分所有者は、前項による解約権の代理行使を管理組合に認める旨の書面の提出(当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を含む。)をするとともに、契約の相手方に暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する旨の誓約書を管理組合に提出させなければならない。」とされるので、適切です。

選択肢4. 専有部分の貸与に関し、暴力団員への貸与を禁止することに加え、暴力団関係者、準構成員等についても貸与を禁止すること

 マンション標準管理規約(単棟型)19条の2第1項により、「区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、 ①契約の相手方が暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律2条6号に規定する暴力団員をいう。)ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約すること、➁契約の相手方が暴力団員であることが判明した場合には、何らの催告を要せずして、区分所有者は当該契約を解約することができること、③区分所有者が前号の解約権を行使しないときは、管理組合は、区分所有者に代理して解約権を行使することができることという内容を含む条項をその貸与に係る契約に定めなければならない。」とされ、同条2項により、「前項の場合において、区分所有者は、前項による解約権の代理行使を管理組合に認める旨の書面の提出(当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を含む。)をするとともに、契約の相手方に暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する旨の誓約書を管理組合に提出させなければならない。」とされ、同条関係コメント①により、「19条の2は、専有部分の貸与に関し、暴力団員への貸与を禁止する旨の規約の規定を定める場合の規定例である。なお、必要に応じ、暴力団員だけでなく、暴力団関係者や準構成員等を追加する場合は、その範囲について、各都道府県が定めている暴力団排除条例などを参考に規定することが考えられる。 19条の2第1項の前提となる区分所有者の解約権は、区分所有者と第三者との間の契約における解除原因に係る特約を根拠とするものであり、管理組合は、区分所有者から当該解約権行使の代理権の授与を受けて(具体的には同条2項に規定する解約権の代理行使を認める書面の提出(当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を含む。)を受ける。)、区分所有者に代理して解約権を行使する。管理組合の解約権の代理行使は、理事会決議事項とすることも考えられるが、 理事会で決定することを躊躇するケースもあり得ることから、総会決議によることが望ましい。」とされるので、適切です。

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