マンション管理士の過去問
令和2年度(2020年)
問40
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問題
マンション管理士試験 令和2年度(2020年) 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
マンションの構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
- 建築基準法によれば、建築物の基礎及び基礎ぐいは、主要構造部に含まれる。
- 免震装置には、建築物に伝わる地震の揺れを和らげる機能と揺れのエネルギーを減衰させる機能がある。
- ラーメン構造において耐力壁を設ける場合は、その耐力壁は、柱や梁と構造的に一体となるようにする。
- 建築基準法において、建築物に作用する固定荷重のうち、屋根、床、壁等の建築物の部分については、部分別に定められた数値により計算することができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は 1 です。
1 主要構造部とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいいます。建築物の基礎及び基礎ぐいは主要構造部ではなく、構造耐力上主要な部分なので、適切ではありません。
2 免震装置には、建築物に伝わる地震の揺れを和らげる機能とダンパーなどで揺れのエネルギーを減衰させる機能があり、適切です。
3 ラーメン構造に耐力壁を設ける場合は、柱や梁と構造的に一体となるようにするので、適切です。なお、ラーメン構造のマンションにおいては、住戸間の壁が耐力壁になります。
4 建築基準法施行令84条に、「建築物の各部の固定荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる建築物の部分の固定荷重については、それぞれ同表の単位面積当たり荷重の欄に定める数値に面積を乗じて計算することができる。」とあります。
本施行令の表には、屋根、床、壁などごとに単位面積が定められ、計算できることから、適切です。
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02
1.が答えになります。
≪詳細解説≫
建物構造等に関する問題です。マンション管理士試験における法令等以外の実務的分野については、過去問で出題される問題を解答でき、各自でお手持ちの参考書等を理解できるレベルで良いと思います。また、一般常識で解答できる場合もあります。深入りはおすすめしません。
1.不適切
建築基準法2条5号によると、「主要構造部とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。」となります。
また、建築基準法施行令により、「構造耐力上主要な部分とは、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。」となります。
つまり、「建築物の基礎及び基礎ぐいは、主要構造部に含まれる。」という部分が適切ではなく、建築物の基礎及び基礎ぐいは、構造耐力上主要な部分になります。
2.適切
免震構造とは、積層ゴムやダンパー等の支承を設けて、地盤から建物に伝わる地震の振動を軽減する免震装置を使った構造です。
3.適切
ラーメン構造とは、溶接などにより、柱、梁の接点を一体化し、外力を受けても接合部が変形しない剛接合により構成される構造です。ラーメンとは、ドイツ語で、枠や額縁などの意味があります。
4.適切
建築基準法施行令によると、「建築物の各部の固定荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、屋根、床、壁等の建築物の部分の固定荷重については、それぞれ定められた単位面積当たり荷重の数値に面積を乗じて計算することができる。」とされています。
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03
この問題は、マンションの構造に関する知識を問うものです。
建築基準法に基づく建築物の構造や、免震装置、ラーメン構造、固定荷重に関する記述の中から、適切でないものを選ぶ問題となっています。
不適切
解説:建築基準法において、主要構造部とは壁、柱、床、はり、屋根又は階段を指します。
基礎及び基礎ぐいは主要構造部には含まれませんが、構造耐力上主要な部分として位置づけられています。
したがって、この選択肢は適切ではありません。
適切
解説:免震装置は、建築物に伝わる地震の揺れを和らげる機能と、ダンパーなどを用いて揺れのエネルギーを減衰させる機能を持っています。
適切
解説:ラーメン構造において、耐力壁を設ける場合、その壁は柱や梁と構造的に一体となるように設計・施工される必要があります。
適切
解説:建築基準法施行令84条において、建築物の各部の固定荷重についての計算方法が定められており、屋根、床、壁などの部分ごとに単位面積当たりの荷重が定められています。
この問題を解く際には、建築基準法や建築物の構造に関する基本的な知識をもとに、各選択肢が適切かどうかを判断する必要があります。
適切でないと思われる選択肢には、一般的な慣習や法律、建築の原則と矛盾する内容が含まれている可能性が高いです。
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