看護師の過去問
第108回
午前 問48

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第108回 午前 問48 (訂正依頼・報告はこちら)

Crohn<クローン>病(Crohn disease)の患者の食事指導で適切なのはどれか。
  • 「食物繊維を多く含む食事にしましょう」
  • 「蛋白質の多い食事にしましょう」
  • 「脂肪分の多い食事にしましょう」
  • 「炭水化物を控えましょう」

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

クローン病は小腸、大腸を中心とする消化管に炎症を起こし、びらんや、潰瘍を生じる慢性疾患です。
症状は、腹痛、下痢、体重減少、発熱、肛門病変などです。
クローン病における食事療法の基本は、高カロリー・低脂肪食・低残渣食です。

1 . 「食物繊維を多く含む食事にしましょう」
×不正解
食物繊維は腸に負担をかけるので、症状が落ち着いても低残渣食とします。よって、不正解です。

2 . 「蛋白質の多い食事にしましょう」
○正解
蛋白質に対してはn-6系脂肪酸を多く含む肉類は炎症の発現や症状の悪化にも影響してくるので控えめにします。
しかし、魚類に含まれるn-3系の脂肪酸は腸管病変部の炎症を抑える作用があるので、蛋白質の摂取は魚類を中心にする必要があります。
よって正解です。

3 . 「脂肪分の多い食事にしましょう」
×不正解
脂肪分の多い食事は腸管の動きを刺激します。そして、脂肪の消化吸収に必要な胆汁が腸管に刺激を与えます、その結果下痢や腹痛といった症状を引き起こしやすくなります。よって、不正解です。

4 . 「炭水化物を控えましょう」
×不正解
発熱等の症状や、腸管の炎症、潰瘍、びらんの修復のためにかなりのエネルギーが必要になります。よって、食事からだけでは腸に負担がかかりすぎるので、成分栄養剤(ED)や半消化態栄養剤(ラコール)なども併用することが大切となります。よって、不正解です。

参考になった数3

02

(正解) 2
(解説)
クローン病は、口腔から肛門までのあらゆる部位で発症し、病変部位が複雑であること、また小腸に病変が生じると栄養障害が生じることから、栄養療法が重要視されています。クローン病の食事療法の基本は、高カロリー・低脂肪食・低残渣食になります。特に、脂肪とたんぱく質は、クローン病に大きく関連していると考えられており、栄養成分で制限が必要となるのは脂肪と蛋白質がメインになりますが、蛋白質は、牛肉や豚肉を控えて鶏肉にするなどの調整をすることで摂取することができます。よって、正解に近いものは「2」になります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1について:食物繊維は、炎症を起こしている腸管への刺激となり、悪化や再燃のリスクが生じることや腸管に狭窄がある人は摂取を慎重にする必要があります。よって、正解には該当しません。

3について:脂肪分の多い食事は、炎症を起こしている腸管に負荷がかかるため、悪化や再燃のリスクが生じます。解説でも述べた通り、クローン病の食事療法の基本は低脂肪食であるため、正解には該当しません。

4について:クローン病の食事管理の基本は、高カロリーであり、炭水化物から必要量の60%以上を確保することが望ましいとされています。よって、正解には該当しません

参考になった数1

03

正解は2です。


クローン病は難病してされています。
小腸・大腸の粘膜に慢性的な炎症・潰瘍が発生する原因不明の病気です。
若年者に多い傾向で、腹痛・下痢・血便などの症状が見れます。
よって食事は腸に負担をかけないものを薦める指導を行う必要があります。


1 . 食物繊維を多く含む食事は、腸の負担が大きいためふさわしくありません。よって不正解です。


2 . 蛋白質の多い食事は、摂取に注意なものありますが、白身魚・鶏の胸身・卵・豆腐などは脂肪の摂取過多に対して効果があります。
よって正解です。


3 . 脂肪分の多い食事は、腸での分解作業に負担がかかるためふさわしくありません。よって不正解です。


4 .炭水化物を主食として、高カロリーの食事にすることが大切です。(高脂肪によるカロリー摂取は禁忌です。)
よって炭水化物は摂取可能ですので、不正解です。

参考になった数0