看護師の過去問
第108回
午前 問87

糖尿病末梢神経障害による感覚障害がある場合、足の感覚が鈍磨し痛みなどを感じにくくなります。また、高血糖による血流障害により傷が治りにくく、潰瘍や壊疽に進行しやすくなります。糖尿病の合併症の一つである足病変を予防していくためにも、フットケアはとても大切です。
フットケアで大切なことは①毎日の足の観察（両足）、②足の清潔・保清、③適切な爪切り、④自分の足に合った靴の選択、④靴下を履いて足を保護する、などがあげられます。
選択肢の中では1．両足部を観察する、3．靴ずれしない靴を選ぶ、が正解です。

2．×
　熱いお湯で洗うことにより熱傷の危険があります。糖尿病の場合、やけどなどは治癒しにくく、感染してしまうおそれもあるため、避けたほうがよいです。
4．×
　素足は避け、靴下を履いて足を保護することが望ましいです。
5．×
　深爪や巻き爪は指を圧迫し、傷をつくる原因となります。深く切落さなないようにすることが大切です。

１．〇　どんなに気を付けていても怪我をするときはしてしまいますが、早期発見・早期治療のためにも必ず観察することが必要です。

２．×　神経障害が起きると、熱さや痛みに気づきにくくなります。熱めの湯で火傷を負ってもすぐに気づけないこともあるので控えます。

３．〇　靴擦れによって足元を怪我するのを予防するため、自分の足の形に添った靴を選びます。

４．×　素足で過ごして足元に小さな傷ができた場合でも、感染症や合併症を起こす可能性は十分にあります。傷予防のために靴下は履いておかなければなりません

５．×　爪は上から見て直線になるように切ります。傷を作ってはいけないため、深爪にならないよう注意しなければなりません。

１． 正解です。潰瘍や壊疽の予防のため、観察をし「早期発見、早期治療」が重要です。

２． 熱い湯でやけどをする危険があります。

３． 正解です。つま先に１㎝ほどの余裕があり、足の形に合った靴を選びます。

４． 素足で傷を作ってしまう可能性があるため、避けます。

５． 傷を作らないよう、深爪しないように切ります。