看護師の過去問
第108回
午後 問188

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問188 (訂正依頼・報告はこちら)

病院では、育児中の時短勤務、夜勤専従、非常勤など多様な労働時間や雇用形態の看護師が働いている。
看護管理者が行うマネジメントで最も優先するのはどれか。
  • 夜勤専従の看護師の休暇を増やす。
  • 育児中の看護師の院内研修を免除する。
  • 非常勤看護師は患者の受け持ちを免除する。
  • 特定の看護師に仕事が集中しないよう調整する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

看護マネジメントとは、最良の看護を患者や家族に提供するために、チームや組織、システムを動かし看護の成果を出すことです。

1)×
夜勤専従は、負担の重い「夜勤」を専ら担います。
労働基準法上の制限はありませんが、夜勤専従者の時間上限数を月144時間に推奨しています。
最良の看護を提供するためには、看護師自身が心身ともに健全な状態であることが望ましいです。
ですが、過剰な勤務ではない限り、夜勤専従者の休暇を増やすことは、その他の勤務形態のスタッフにも多大に影響します。優先的な選択ではないため、不正解です。

2)×
育児中の看護師は、仕事との両立に困難さを感じてはいます。しかし、院内研修を免除することは最優先されることではありません。
院外研修に参加することは難しいため、院内で学習できることであれば参加したほうが良いです。
免除ではなく、ランチョンなど休憩時間を利用するなど検討しています。

3)×
常勤、非常勤にかかわらず、看護師としての責務は同等です。非常勤看護師の受け持ちを免除することは、周囲に負担がかかります。
優先的にされるマネジメントではありません。

4)○
看護師業務は、予定外業務が発生することは当然です。あらかじめ業務を分散していても、患者さんの状態や緊急入院や処置など、突発的に発生する業務は必ずあります。
そのため、管理者は常時にわたり、チームメンバーの抱えている業務量を調整する必要があります。
特定の看護師に仕事が集中してしまうと、過剰な負担がかかるだけではなく、ミスも発生しやすくなります。業務調整は、看護マネジメントを行ううえで大変重要な項目です。

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02

正解は4です。

1の夜勤専従の看護師の休暇を増やすことは、夜勤専従看護師の健康を守るためにもマネジメントとして大切ですが、専従者以外のマネジメントも必要であるため間違いです。

2の育児中の看護師の院内研修は、免除するのではなく、勤務中に時間を作るなどして研修を受けられるようにしていく必要があるので間違いです。

3の 非常勤看護師は患者の受け持ちを免除することは、常勤看護師の負担が増えてしまうので間違いです。

4の特定の看護師に仕事が集中しないよう調整することが、マネジメントする上で大切になるので正解になります。

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03

病院でも多様な雇用形態が認められてきていますが、医療の質が下がることなく、また働く看護師がそれぞれの責任を全うすることができるように看護管理者はマネジメントをすることが大切になってきます。

1 . 夜勤専従の看護師の休暇を増やす。
×不正解
夜勤専従の看護師は身体に負担がかかるため、健康を害する可能性が高くなります。看護師協会は夜勤専従の月の夜勤時間数の上限は144時間と考えています。
夜勤専従看護師がいる部署の管理者は夜勤専従看護師の健康を守るためにもマネジメントとして大切な事項ではあります。しかし、夜勤専従看護師の人数は多くないため優先事項としては最優先にはなりません。

2 . 育児中の看護師の院内研修を免除する。
×不正解
育児休暇中の看護師で、働いていなくても何らかのサポートや本人が希望すれば院内研修を受けるように取り計らう必要はありますが、優先される項目には挙がりません。

3 . 非常勤看護師は患者の受け持ちを免除する。
×不正解
非常勤看護師も看護チームの一員と考えることが大切です。非常勤看護師の受け持ちを免除することで、他の看護師に負担がかかることになります。
管理者のマネジメントとしては優先順位は低めになります。

4 . 特定の看護師に仕事が集中しないよう調整する。
○正解
正職員、パートタイム、非常勤、夜勤専従とさまざまな雇用形態があると、どうしても勤務時間が長く、日勤、準夜勤、夜勤を行う正職員に仕事が集中しやすくなります。しかし、どの雇用形態でも看護チームとして働いているため業務の分担を管理者が行う必要があります。そのため、この選択肢が正解となります。

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