看護師の過去問
第108回
午後 問208

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問208 (訂正依頼・報告はこちら)

人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
  • 装具の交換は便が漏れない限り不要である。
  • 装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。
  • 洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。
  • 装具の穴はストーマと同じ大きさにする。
  • 装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2と5です。

1は、ストーマケアでは、皮膚トラブルが無いように管理します。貼りっぱなしであると皮膚に貼っている部分がただれてしまう可能性があるので、排泄の有無に関わらず、3~5日で交換していきますので間違いです。

2は、浸潤により皮膚保護材が溶解し、皮膚トラブルを生じることがあります。

皮膚トラブルにより、そこからの感染などを引き起こしてしまう可能性があるので、皮膚保護剤の程度が皮膚トラブルに大きく関係してくるため観察は重要ですので正解になります。

3は、装具を外した後は、貼ってあった部位を洗浄しタオルなどで拭き取りそのまま乾燥させます。

皮膚トラブルを引き起こしやすい場合は、撥水性の皮膚保護剤の仕様やベビーパウダーなどを使用することがありますが、ドライヤーで乾燥させる必要はないため間違いです。

4は、ストーマが傷つかないようにストーマ周囲より数ミリ大きくカットして装着するようにするので間違いになります。

5は、装具を貼る部分の腹壁のしわを伸ばすことで、便漏れを防ぐことができるので正解になります。

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02

正解2.装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。
  5.装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。


人工肛門

消化器の疾患により病巣を切除したした後に、便の排泄をするための経路を造設した開放孔です。
今までの排泄習慣が変わり、ボディイメージが大きく変化します。
装具の交換時は、はがした後の皮膚保護材の溶解の程度を観察して、交換の間隔を調整する目安にします。
装具貼付時は、周囲の皮膚のしわを伸ばして装具が密着して漏れがないようにします。


1.皮膚トラブルの防止のためにも、皮膚の状況や装具の皮膚保護材の溶解の状況を見て交換の感覚を調整します。
便が漏れるまで交換しないのは、適切でありません。


3.装具をはがした後の皮膚状況を確認して皮膚の洗浄を行います。こすらないように水分を拭き取りますが、ドライヤーで乾燥はしません。乾燥させることで、皮脂膜がなくなりバリア機能が障害されて皮膚の損傷を起こしやすくなります。
適切ではありません。


4.装具の穴は、ストーマサイズより1~2mm程度大きくカットするのが基本になります。
ストーマサイズと装具の穴の大きさが同じでは、スーマを傷つける可能性があり、安全に貼付することができません。適切ではありません。

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03

人工肛門とは、小腸・大腸病変にて肛門切除せざるを得ない場合、排泄が肛門から不可能な方の排泄機能を補ったものです。別名、ストーマといいます。
このストーマ管理の指導がとても重要です。

装具は皮膚に直接装着するもので、便が飛び出し皮膚に付着するのを予防したり、防臭・防水効果などがあります。皮膚に装着する分だけ、褥瘡等皮膚トラブルが発生することになります。


1 . 装具の交換は、皮膚トラブル予防のためつけっぱなしにせず、新しいものに交換する必要があります。目安は2-3週間です。
よって不正解です。


2 . 装具をはがした時は、皮膚保護材の溶解の程度が皮膚トラブルに大きく関係してくるため観察は重要です。
よって正解です。


3 . 洗浄後のストーマは清潔なタオルでふき取ります、ドライヤーは皮膚や粘膜を傷つけることがあるため不正解です。


4 . 装具の穴はストーマより余裕を持たせて大きめのものにし、ストーマに直接当たらないようにします。
よって不正解です。


5 . 装具を貼る時は腹壁のしわをしっかり伸ばすことで密着度が増し、便の漏出を防ぐことができます。
よって正解です。

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