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看護師の過去問 第108回 午後 問213

問題

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次の文を読み問いに答えよ。

Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール<GCS>E3V4M5、体温36.8°C、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c5.8%、心電図では、RR間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。

Aさんの脳梗塞(cerebral infarction)の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。
   1 .
糖尿病(diabetes mellitus)
   2 .
胃潰瘍(gastric ulcer)
   3 .
高血圧症(hypertention)
   4 .
心房細動(atrial fibrillation)
   5 .
心房粗動(atrial flutter)
( 看護師国家試験 第108回 午後 問213 )
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この過去問の解説 (3件)

1
正解は3.4です。

1)×
設問から、HbA1c:5.8%と正常範囲内であり、糖尿病と診断はされません。
糖尿病が悪化すると、3大合併症(糖尿病性の網膜症、腎症、神経障害)を発症しやすくなります。
現在では、脳梗塞も糖尿病の合併症といわれているため、血糖値管理は重要になります。

2)×
脳梗塞の原因として、胃潰瘍は直接的に関連はないといえます。脳梗塞発症後のストレスとして、胃潰瘍が生じることはあります。

3)○
入院時血圧は160/85mmhgであり、高血圧と判断できます。また、Aさんは5年前から降圧剤を内服し、血圧コントロールを行っていました。
血圧高値だと、血管や心臓に負荷がかかり、血管壁がダメージを受け、徐々に動脈硬化が進みます。
すると、脳内の血管に動脈瘤が形成されたり、粥状の塊が形成され血栓ができやすくなり、脳梗塞を発症します。

4)○
心房細動は、心房が不規則にけいれんします。そのため、心房内の血流が乱れて滞るため、心房内に血栓ができやすくなります。
この血栓が血流で脳に運ばれ、脳の血管がつまることで脳梗塞を発症します。
これを心原性脳梗塞といいます。


付箋メモを残すことが出来ます。
1
1 . HbA1c5.8%(基準値:4.6-6.2%)と基準値内であり糖尿病ではないです。よってこれが原因ではありません。
よって不正解です。


2 . 胃潰瘍では腹痛、胸やけ、曖気、ひどくなると黒色のタール便、貧血症状があります。Aさんにはこの症状は見られていません。
不正解です。


3 . 血圧160/85mmHgと高血圧です。これに血管の圧が高くなり、血栓が飛び脳梗塞になるリスクは高いと考えられます。
よって正解です。


4 . 心房細動とは、心房で細動しそれが心室にうまく伝わらない不整脈です。これによって、心房に血液がうっ滞し心房に血栓が出来やすくなり、血流により運ばれ脳血管に詰まることが考えられます。
心電図では、「RR間隔は不定で心拍数100/分であった。」ということから、心房細動であることが分かります。
よって正解です。



5 . 心房粗動とは、心房内での頻拍となりますが、心拍は300回/分以上であることがポイントです。
よって不正解です。

0
正解3.高血圧症  4.心房細動


脳梗塞

脳内の血管が細くなったり、血栓による血管の閉塞により発症し、脳の神経細胞が壊死して障害が起こります。
脳梗塞の原因は、動脈硬化があります。
動脈硬化を促進させる要因として、高血圧と高脂血症、糖尿病、心房細動などがあります。

高血圧があると、血管に無理な力が加わり心臓や血管壁がダメージを受けて、動脈硬化が進行していきます。
血栓が出来やすい状態になり、脳の血管を閉塞すると脳梗塞を起こします。

心房細動になると、心房が規則正しい収縮ができなくなって、心房内の血液が停滞して血栓が出来やすい状態になります。血栓が血流によって流れて脳の血管を閉塞すると脳梗塞が起こります。


Aさんは、高血圧と脂質異常症を指摘され降圧剤の内服を行っていました。
血管内に血栓が出来やすい状況にあり、心電図でRR間隔が不定で不整脈と頻脈があり、心房細動の可能性も考えられます。


1.Aさんは、HbA1c 5.8%で基準値内であり、糖尿病とは考えにくいので、今回の発症の原因であるとは言えません。


2.胃潰瘍は、胃粘膜の防御機構が弱まって胃粘膜に傷ができて潰瘍になります。痛み・嘔気・嘔吐・吐血・下血等の症状がみられていないので、今回の発症の原因とは考えにくいです。
脳梗塞の治療で抗凝固剤の内服を行うことがあるので、治療開始後に注意が必要になります。


5.心房粗動は、頻脈性の不整脈で心房が小刻みに震えて収縮が出来ず、血液を送り出せなくなります。心房が1分間に240回以上と速いペースで動いていますが、有効な心拍出が行えていません。
動悸・胸部不快感・胸痛などの症状がありますが、Aさんは自覚症状の訴えがなく、心拍数も100回/分であり、今回の原因とは考えにくいです。

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