看護師の過去問
第108回
午後 問217
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師国家試験 第108回 午後 問217 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer<アルツハイマー>型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護で1ある。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護<認知症高齢者グループホーム>に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。
身体所見:体温37.0°C、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。
検査所見:Ht40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na150mEq/L、尿比重1.030。
Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。
看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
Aさん(82歳、女性)は、Alzheimer<アルツハイマー>型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護で1ある。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護<認知症高齢者グループホーム>に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。
身体所見:体温37.0°C、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。
検査所見:Ht40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na150mEq/L、尿比重1.030。
Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。
看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 睡眠薬を与薬する。
- 入院中であることを伝える。
- 興奮が落ち着くまで身体拘束を行う。
- 息子に退院まで付き添うよう連絡する。
- 点滴静脈内注射のラインを見えないようにする。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
興奮を抑えるために睡眠薬を投与するのは適切ではありません。必要時鎮静剤を使用することはありますが、それ以外の手段を講じる必要があります。
2.〇
目が覚めて突然知らない場所にいれば、誰でも混乱します。認知症かどうかにかかわらず、まずは入院中であることを伝えてあげるのが適切です。
3.×
混乱している状態で身体拘束を無理に行うとさらに興奮させてしまう可能性があります。また、身体拘束は必要最低限であるべきです。
4.×
息子さんは仕事が忙しいという情報が記載されており、退院まで付き添ってもらうというのは難しいと思われます。
5.〇
注射のラインをみえないようにすることで、刺入部を気にせずに過ごすことができます。自己抜去予防のために適切な処置の一つです。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
2.〇 見当識障害がみられているため、まずは現在の状況や病院で入院していることなど説明をすることで安心される場合があります
3.× 拘束することでさらに興奮してしまう可能性があるため、やむを得ない場合以外は行いません
4.× 息子に連絡をして電話口で声を聞くだけでも安心されることがあります。無理に付き添いをお願いする必要はありません
5.× 点滴静脈注射のラインを見えないようにするのは自己抜去には適していますが、興奮を落ち着かせるわけではありません
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
1 . 睡眠薬を与薬するのは、この時の対応としては合っていません。
よって不正解です。
2 . 入院中であることを伝えるのは、Aさんは認知症により見当識障害があるため、場所・時間・状況を分かりやすく伝えることで理解でき、安心感が得られます。
よって正解です。
3 . 興奮が落ち着くまで身体拘束を行うのは、基本的には緊急時にやむを得ない場合を除き行いません。
よって不正解です。
4 . 息子に退院まで付き添うよう連絡しなくても、看護師で見守ることが出来ますし、連絡はするとしても付き添いまでは必要ありません。
よって不正解です。
5 . 点滴静脈内注射のラインを見えないようにするのは、自己抜去予防に適当な判断です。
よって不正解です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問216)へ
第108回問題一覧
次の問題(問218)へ