看護師の過去問
第108回
午後 問220
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師国家試験 第108回 午後 問220 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。
救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8°C、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動
脈血酸素飽和度<SpO2>97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。
この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く、年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。
救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8°C、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動
脈血酸素飽和度<SpO2>97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。
この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
- 排痰を促す。
- 胸式呼吸を促す。
- 水分摂取を控える。
- ベッド上安静とする。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
〇正解
「呼吸数22/分、心拍数94/分、SpO297%、聴診で喘鳴が聴取」とあるので、入院時に比べると呼吸状態は改善されてきています。しかし、聴診で喘鳴が聴取できるということなので、これを改善する必要があります。
小児気管支喘息は、気管支が狭い、弾力性が低い、痰などの分泌物が多いという小児特有の身体的特徴にアレルゲンが引き金になって起こります。
Aちゃんの喘鳴は痰が溜まってきていることで起こっている可能性が高いので、喀痰を促すように指導します。よって、正解です。
2 . 胸式呼吸を促す。
×不正解
喘息の症状がある時には、胸式呼吸では酸素・二酸化炭素の交換が十分に行えません。
一方で、腹式呼吸は、不必要なエネルギーを使わず、しっかりと横隔膜が下がるので効率よく換気することができます。なので、Aちゃんには腹式呼吸を促します。よって、不正解です。
3 . 水分摂取を控える。
×不正解
喘鳴がある時には、気管~肺に分泌物=痰が溜まってきていることを指します。水分摂取を控えると、分泌物の粘性が上がり、喀痰が難しくなります。Aちゃんには、喀痰が少しでも楽にできるように水分摂取を促します。よって、不正解です。
4 . ベッド上安静とする。
×不正解
呼吸状態は入院時より改善されており、聴診の喘鳴以外は特に問題がありません。発作時はベッド上安静が必要ですが、現在のAちゃんの様子からするとベッド上安静にしている必要はありません。不必要なベッド上安静はAちゃんのストレスになるため、病院内のプレイルームなどをうまく活用します。よって、不正解です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
酸素投与を中止してルームエアの状態でもSpO2が97%取れており、呼吸苦も改善しているため、聴診で確認された喘鳴は痰の貯留が原因と思われます。そのため、排痰を促すのが適切です。
2.×
胸式呼吸ではなく腹式呼吸を促した方が良いです。
3.×
水分摂取を控えるのではなく、水分摂取を促すことで痰を柔らかくし排痰しやすくするべきです。そのため不適切です。
4.×
無理にベッド上安静にしなければいけない状態ではありません。そのため不適切です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
1 . 排痰を促すことで呼吸が楽になります。
よって正解です。
2 . 胸式呼吸は喘鳴が見られる段階で促すのは呼吸がしにくいことが考えられます。口すぼみ呼吸、腹式呼吸が必要です。
よって不正解です。
3 . 水分摂取を控えることで痰が固くなり、肺炭しづらくなるからです。
よって不正解です。
4 .状態が良くなっているのにもかかわらず、 ベッド上安静とする対応は患者にストレスを与えるだけです。
よって不正解です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問219)へ
第108回問題一覧
次の問題(問221)へ