看護師の過去問
第108回
午後 問227

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問227 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。

Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病<GDM>(gestational diabetes mellitus)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児のApgar<アプガー>スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3°C、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>99%であった。

手術後7日。Aさんの術後の経過は良好である。Aさんの母乳分泌は良好で、母乳で育てていくことを希望している。Aさんは「2年後にもう1人、子どもが欲しいと思っています。避妊をどうしたらいいでしょうか」と話す。
Aさんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。
  • 「子宮内避妊器具<IUD>は使用できません」
  • 「低用量ピルは産後1か月から使用できます」
  • 「母乳を与えている間は避妊の必要はありません」
  • 「コンドームは性生活を再開するときから使用できます」

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 「子宮内避妊器具<IUD>は使用できません」
×不正解
IUDは産後6~12週から挿入することができます。よって、不正解です。
妊娠したことのない人でもIUDは使用できますが、Aさんは産後なので検診の様子を見て婦人科医に相談するように勧めます。

2 . 「低用量ピルは産後1か月から使用できます」
×不正解
低用量ピルは、薬剤が赤ちゃんにどう影響するのかわからないので授乳婦は服用できません。 よって、不正解です。

3 . 「母乳を与えている間は避妊の必要はありません」
×不正解
産後3~4週間すると、母体は妊娠可能になります。人によっては授乳中でも排卵して生理が来ることがあります。よって、避妊は必要になってくるので、この選択肢は不正解です。

4 . 「コンドームは性生活を再開するときから使用できます」
〇正解
コンドームは、授乳を希望しているAさんに最も適した避妊法です。性生活を再開する時から使用できるので、正解です。

参考になった数1

02

1.×
 出産経験があればIUDは使用できます。そのため、不適切です。
2.×
 ピルに含まれるエストロゲンは母乳分泌を低下させる恐れがあるため、授乳で育てる場合には服用できません。授乳をせずに育てる場合は出産後3週間程度経過すれば内服が可能です。
3.×
 出産後、月経が起こるまでは排卵がないため、妊娠はしにくいですが、母乳を与えている間でも妊娠の可能性はあります。
4.〇
 コンドームの使用は出産後性生活の再開時から使用して問題ありません。

参考になった数0

03


1 . 子宮に機能的問題はありませんから、子宮内避妊器具<IUD>は使用できます。(IUDは出産経験のある方しか使用できません。)
よって不正解です。


2 . 低用量ピルは産後の血液凝固亢進をさらに進めてしまうため、産後すぐの使用は控えた方がいいです。また母乳育児をする人ではピルの影響で乳汁分泌が悪くなることがあるため、産後すぐの使用は良くありません。
よって不正解です。


3 . 母乳を与えている間はプロラクチンという乳汁分泌ホルモンが分泌されます。これが分泌されている限り排卵は見られません。しかし、母乳育児をしている方でも避妊していなければ妊娠することは考えられます。
よって不正解です。


4 . コンドームは性生活を再開するときから使用できます。
よって正解です。

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