看護師の過去問
第108回
午後 問228

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問228 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。

Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。

Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。
この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。
  • 食事介助をする。
  • 一緒に院内を散歩する。
  • 他の入院患者との交流を促す。
  • 日中に臥床しているときは声かけを控える。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 食事介助をする。
×不正解
食事の時間に遅れることはあっても、食事自体は自分で摂取できているので、不必要な介助はしません。よって、不正解です。

2 . 一緒に院内を散歩する。
〇正解
「看護師と会話をするようになった」という情報から、看護師に対して心を開きつつある段階です。信頼関係を築く大事な段階なので、院内を散歩して会話をしたり、日中の活動につなげていきます。よって、正解です。

3 . 他の入院患者との交流を促す。
×不正解
「他の入院患者への被害妄想がある」という情報から、現段階ではAさんに他の入院患者とのコミュニケーションはストレスになります。まだ、Aさんに適したケアとは言えないので不正解です。

4 . 日中に臥床しているときは声かけを控える。
×不正解
入院をしていると、内服の時間などの定期的に行われることはありますが、注意していないと昼夜逆転になったり、日中の活動ができなくなってしまいます。Aさんにはまだ退院の予定はたっていませんが、入院中から日中に活動するように促します。よって、不正解です。

参考になった数1

02

1.×
ADLや嚥下状態が低下しているわけではないので食事介助の必要はありません。
2.〇
 看護師とは会話をするようになっており、少しずつ警戒心がとけてきて関係性ができてきている段階と思われます。日中臥床して過ごしていることで今後生活リズムが乱れてくる可能性もあり、一緒に院内を散歩したりして日中の活動場面を増やしていくことが適切です。
3.×
 他の入院患者に対しては被害妄想があるということなので、現段階では積極的に交流を促すべきではありません。
4.×
 日中に臥床して過ごすことは体力の低下や生活リズムの乱れにつながります。休息が必要な場合もありますが、できれば声をかけて日中の活動を促すことが適切です。

参考になった数0

03

1 . 食事には遅れてくるが、摂取は出来ています。
食事介助をする必要はありません。
よって不正解です。


2 . 看護師と会話をするようになったとのことが記載されているため、一緒に院内を散歩することで気分転換や生活リズムを戻していく目的で行うのが適切だと考えられます。
よって正解です。


3 . 他の入院患者への被害妄想があるとの記載があり、他の入院患者との交流を促すことで病状悪化が考えられます。他患者との交流は、病状が良くなってからの方がふさわしいと考えられます。
よって不正解です。


4 . 日中に臥床していても、夜間には熟眠できていますが、今後社会復帰を目指せば日中に起きていられるようにする必要があります。この声掛けはふさわしくありません。
よって不正解です。

参考になった数0