看護師の過去問 第111回 午前 問7

正解は３です。

臍動脈は、胎児から胎盤へ静脈血を送っています。

臍静脈は酸素化した血液を胎児に送っているのが胎児循環の特徴です。

１：総頚動脈は頭部・頸部に送る動脈の血管のこと。

２：肺動脈は全身から戻ってきた血液を肺へ送る血管のこと。

　胎児期は胎盤が肺と肝臓の代役を務めており、これを胎児循環といいます。

　静脈、動脈が分からなくなる人は、「静脈は心臓に戻る血管」、「動脈は心臓から全身に届ける血管」ということを念頭に考えます。

　胎盤で母体から酸素や栄養分を取り込んだ血液は、臍静脈（胎盤から胎児の心臓に向かって流れている血管）を通って胎児に入ります。

　胎児は肝臓での代謝やガス交換をする必要がないため、血液の一部は右心房から卵円孔を通って左心房に入り、残りは右心房から右心室へ入り、肺動脈（胎児の心臓から肺へ届ける血管）に送られます。肺動脈に入った血液は、動脈管（ボタロー管）を通って大動脈（胎児の心臓から全身へ届ける血管）を流れます。

　そのまま臍動脈（胎児の心臓から届き、胎盤へ戻す血管）に流れ込み、胎盤に達します。

正解　3

胎児循環とは、肺が機能していない胎児が胎盤を通して酸素化を行うことです。酸素を供給する場が肺ではなく胎盤で肺を経由しないことが特徴的です。胎児循環のために必要な胎児独自の3つの短絡経路（静脈管・動脈管・卵円孔）があります。

1．総頸動脈は脳へ血液を送る動脈の左総頚動脈と右総頚動脈の総称です。

2．肺動脈は心臓の右心室から肺へ血液を送り出す動脈です。

4．臍静脈は胎盤から胎児の臍帯を経て、胎児へ血液を送る静脈のことです。