問題
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慢性膵炎患者(chronic pancreatitis)の食事療法で制限が必要なのはどれか。
1 .
蛋白質
2 .
カリウム
3 .
食物繊維
4 .
アルコール
( 看護師国家試験 第111回 午前 問45 )
正解4
解説
膵臓は、消化酵素を含む膵液を十二指腸に分泌して食べ物を体内で消化する機能と、インスリンなどのホルモンを血液中に分泌して血糖のコントロールをする機能を担っている臓器です。
慢性膵炎とは、長期間にわたって膵臓の炎症が持続することで消化機能と血糖調整機能が徐々に衰えていく病気です。本来食べ物を消化する膵液が、膵臓自身を溶かし繰り返し炎症を引き起こすことで、膵臓の正常な細胞(腺房細胞、ランゲンハンス島)が徐々に破壊され、膵臓の線維化や膵石形成が起こります。
1、2、3を含む食品は制限はありません。
4.アルコールは膵臓の炎症を起こすので禁忌です。
慢性膵炎の食事療法は、低脂肪食が基本となり、アルコールは禁止です。
慢性膵炎では、消化酵素が不足するため、脂肪が多い食事をとると、
消化不良を起こし、腹痛などの症状を引き起こします。
また、アルコールは膵臓に負担をかけるため、控えるか、禁止になります。
たんぱく質は積極的に摂るべき栄養になります。
カリウムも制限はありません。
食物繊維は、炭水化物に含まれます。炭水化物の制限はありません。
慢性膵炎の半数以上が、アルコールが原因のことが多いです。
よって、アルコールが原因の場合は、アルコールは禁止が望ましいです。
正解は4です。
慢性膵炎の患者は、脂肪を分解するリパーゼの分泌がされないため脂質も制限します。
1:慢性膵炎の患者でタンパク質の制限はありません。
2:慢性膵炎の患者は脂肪の分解ができない状態なので、カリウムの制限は特にありません。
3:慢性膵炎の患者は脂肪の分解できる消化酵素が減少しているため、食物繊維は不正解になります。