看護師の過去問
第111回
午前 問85
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問題
看護師国家試験 第111回 午前 問85 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさんは職場の上司に不満をぶつけたいと考えているが、それができないので、不満をぶつけやすい対象である後輩を叱責している。
Aさんの防衛機制で正しいのはどれか。
Aさんの防衛機制で正しいのはどれか。
- 解離
- 昇華
- 合理化
- 置き換え
- 反動形成
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は 4 です。
1.解離(分離)は、大きな悲しみなど受け入れがたい感情を一時的に自分の人格・記憶と切り離すことです。
2.昇華は、満たされない欲求や感情を社会的価値が認められているものに向けることです。
3.合理化は、欲求に対して自分に都合の良いように理由をつけて自分の行いを正当化することです。
4.置き換えは、満たされない欲求や不満の対象を、他のものに置き換えることです。
上司には言えないため、対象を後輩に換えているため置き換えになります。
5.反動形成は、抑圧された感情とは、まったく正反対の行動を無意識のうちにとることを言います。
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02
防衛機制とは、不安やストレスにさらされた時に、自分を守るための心理的メカニズムのことです。
危険や困難に直面した場合や、受け入れがたい苦痛・状況にさらされた場合に、
それによる不安や体験を減弱させるために無意識に作用します。
通常は単独ではなく、複数の要因が関連して作用します。
「解離(分離)」とは、受け入れ難い体験や記憶を、
正常な意識から切り離すことです。
例えば、辛い記憶をなくす→これは、解離性健忘と呼ばれます。
また、記憶をなくして失踪する→これは、解離性とん走です。
「昇華」とは、社会的に認められない欲求を、
社会的・文化的に認められる良い方向へのエネルギーに
置き換えることです。
例えば、失恋を機に勉学に打ち込む。などです。
「合理化」とは、満たされない欲求に対して、
もっともらしい理由をつけて自分を納得させることです。
例えば、食べたかったケーキがなかった→カロリーが高いから食べなくてよかった。
などです。
「置き換え」とは、自分の感情を本来の対象に向けずに、
違う対象に向けて発散することです。
問題では、本来不満をぶつけたい相手である上司ではなく、
不満をぶつけやすい後輩に対象を置き換えているため、
「置き換え」が該当します。
「反動形成」とは、抑圧された感情が
正反対の行動として現れることです。
例えば、好きな人に対して、そっけない態度をとってしまう。
などです。
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03
防衛機制の内容を理解する必要があります。
解離(分離)は、自身の生死に関わることや深い悲しみを経験した時、一時的だが徹底的に自分の人格や独自性を変化させることです。例えば、遭遇した出来事を他人事のように話すようなことです。
昇華は、そのままの形では満たされない衝動や欲求を社会的価値を持つもので充足させることです。
合理化は、満たされない欲求に都合のいい言い訳をして、自分の行為を正当化することです。
置き換えは、欲求や不安の対象を他の対象に置き換えることです。問題では、上司には言い返せないため、後輩に置き換えているので正解です。
反動形成は、抑圧された感情と正反対の行動に出ることを言います。
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