看護師の過去問
第111回
午前 問92

手術後の患者は、長期臥床による様々なリスクを回避するため、早期離床を図っていきます。

この問題でも、バイタルサインなどに異常がないかを確認しつつ、

身体を起こすための第一歩を図っています。

術後は創部にドレーンが挿入されていることが多いため、

ドレーンチューブのトラブルが起きないよう、

注意が必要です。

正解は２です。

術後１日目にFowler〈ファウラー〉位にすることは早期離床の第一歩であり、臥床が要因となるさまざまな術後合併症を予防し、順調な術後回復を促進します。この事例は体位変更までは問題なく経過していたと考えられます。

1:早期離床のためできるだけ臥床せずに済む方法を検討します。ドレーンの調整をして問題がなければファウラー位を維持します。

2:｢おしりが濡れているような気がする｣、会陰部のガーゼに淡血性の浸出液という記載から、ドレーン周囲のトラブルによってドレナージができていないことが考えられます。まずはドレーンが屈曲・閉塞していないか確認します。

3:廃液バックに大量に溜まっていなければ、逆流等も考えにくいため交換の必要はありません。また、ドレナージされていなければ廃液バックを交換しても解決しません。

4:淡血性の浸出液であることから、会陰部自体のトラブルとは考えにくいため消毒をしても解決にはなりません。ドレーンのトラブルを解決しガーゼ交換をする際に必要に応じて消毒をします。

正解は　２　です。

１．ファウラー位によるドレーン屈曲が考えられます。しかし、確認事項としてはドレーンの屈曲が優先です。

２．ドレーンの屈曲もしくは閉塞が原因で、正常にドレナージ行えていなかったことによりドレーン刺入部から浸出液が流出していると考えられます。そのため、ドレーンの屈曲、閉塞の有無の確認が必要です。

３．正常にドレナージ行えていない状況で排液バックを交換しても解決になりません。まずはカテーテルを確認することが優先です。

４．会陰部を消毒しても浸出液の問題は解決しません。