看護師の過去問
第111回
午前 問100
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問題
看護師国家試験 第111回 午前 問100 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aちゃん(生後24日、女児)は両親と3人暮らし。母親が母子健康手帳の便色カードを見て、Aちゃんの便色が気になったため、Aちゃんを連れて近所の小児科医院を受診した。Aちゃんは在胎39週、出生体重3,100g、出生時に異常はない。
現在、混合栄養で体重は3,700gである。体温37.2℃、呼吸数36/分、心拍数108/分、整、血圧78/44mmHg。眼球結膜に黄染を認める。
血液検査結果:Hb12.6g/dL、白血球7,800/μL、血小板21万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉88%、総ビリルビン11.3mg/dL、直接ビリルビン9.5mg/dL、AST96U/L、ALT126U/L。
紹介先の病院で腹部超音波検査を実施した結果、Aちゃんは胆道閉鎖症(biliary atresia)の疑いがあり入院した。
Aちゃんの便として考えられるのはどれか。
Aちゃん(生後24日、女児)は両親と3人暮らし。母親が母子健康手帳の便色カードを見て、Aちゃんの便色が気になったため、Aちゃんを連れて近所の小児科医院を受診した。Aちゃんは在胎39週、出生体重3,100g、出生時に異常はない。
現在、混合栄養で体重は3,700gである。体温37.2℃、呼吸数36/分、心拍数108/分、整、血圧78/44mmHg。眼球結膜に黄染を認める。
血液検査結果:Hb12.6g/dL、白血球7,800/μL、血小板21万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉88%、総ビリルビン11.3mg/dL、直接ビリルビン9.5mg/dL、AST96U/L、ALT126U/L。
紹介先の病院で腹部超音波検査を実施した結果、Aちゃんは胆道閉鎖症(biliary atresia)の疑いがあり入院した。
Aちゃんの便として考えられるのはどれか。
- 褐色便
- 灰白色便
- タール便
- イチゴゼリー様便
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この過去問の解説 (3件)
01
胆道閉鎖症は、新生児期から乳児期早期に発症する肝臓に胆汁がうっ滞する難治性の疾患です。胆汁のうっ滞障害により、黄疸、便色異常、活気減退、哺乳不良といった症状が現れます。
胆汁に含まれるビリルビンが腸管に流入しないため便色は灰白色となります。
胆道閉鎖症の早期発見のために、平成24年(2012年)から便色カードを母子健康手帳に掲載することが義務づけられています。
誤りです。褐色便は正常便です。
正解です。
誤りです。タール便は上部消化管出血時の便色です。
誤りです。イチゴゼリー様便は腸重積が生じた際の便色です。
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02
正解は2です。
胆道閉鎖症は、肝臓でつくられる胆汁の通り道である胆管が、閉塞、または消失する病気で、生後から数か月までの間に症状が現れます。肝臓から腸へ胆汁を流せないため肝臓の中に胆汁が溜まり、黄疸(問題文:眼球結膜に黄染を認める)、便色異常(薄い黄色からクリーム色の便)、濃黄色尿が現れます。便色異常は胆道閉鎖症を疑う最も重要な症状で、便の色の素であるビリルビンという胆汁中の色素が腸に出ないため、便の色が薄くなります。女児の方が男児の約2倍多く発生しますが、詳しい原因は不明です。
各選択肢については以下の通りです。
1 .褐色便
黄褐色~茶褐色は正常便です。
2 .灰白色便
灰白色便は、胆道閉鎖症などが疑われるときの便です。
3 .タール便
タール便は、胃潰瘍など上部消化管出血が疑われるときの便です。
4 .イチゴゼリー様便
イチゴゼリー様便は、腸重積症やアメーバ赤痢でみられる粘血便です。
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03
正解は 2 です。
胆道閉鎖症は、生後間もなく発症する、胆管が閉塞し、肝臓内の胆汁がうっ滞する疾患です。
1.胆汁色素による正常な便の色調になります。
2.胆汁が流出しなくなるため、便が白くなります。
3.胃などの肛門から遠い上部消化管での出血の可能性が考えられます。
4.イチゴゼリー様の便が出るのは腸重積の場合です。
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