看護師 過去問
第112回
問28 (午前 問28)

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問題

看護師国家試験 第112回 問28(午前 問28) (訂正依頼・報告はこちら)

薬物の分解、排泄の速さの指標となるのはどれか。
  • 最高血中濃度
  • 生物学的半減期
  • 濃度曲線下面積
  • 最高血中濃度到達時間

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この過去問の解説 (3件)

01

薬物の分解、排泄の速さの指標は血中濃度曲線と関連があります。

選択肢1. 最高血中濃度

不正解です。

最高血中濃度とは、薬物を投与した後、血液中にある薬の量が一番多いときの値を示します。
最高血中濃度の値のみで薬物の分解、排泄の速さの指標となるわけではないため誤りです。

選択肢2. 生物学的半減期

正解です。

生物学的半減期とは、薬物を投与したあとに代謝や排泄されて血液中の濃度が半分に減るまでにかかる時間を示します。
薬物が体内に取り込まれてから効果を発揮できるよう各組織で分解吸収され、効果を発揮した後は体外へ排泄されるという過程にかかる時間を知る目安になります。

選択肢3. 濃度曲線下面積

不正解です。

濃度曲線下面積とは、薬物投与後の血中濃度の時間経過を描いた曲線と、時間軸で囲まれた面積のことを示します。
濃度曲線下面積が大きいほど薬物が体内でたくさん利用されたことになり、薬物の効果を判断する目安になります。
 

選択肢4. 最高血中濃度到達時間

不正解です。

最高血中濃度到達時間とは、薬物を投与した後に血液中の薬の濃度が一番高くなるまでにどれくらい時間がかかるかを示します。
薬物は血中濃度が最も高くなると効き目が表れてくるため、薬が効いてくるまでの時間がどれくらいかかるかを知る目安になります。
 

まとめ

薬物を投与すると、血液中の薬の濃度は徐々に上がっていき、最大の濃度に達するとまた徐々に下がっていく山形の曲線を描きます。
最高血中濃度に達した後の生物学的半減期までの時間が短いと、投与した薬物が体内ではやく代謝や排泄されたことになり、体内での薬の効き目が短いことを示します。
また、半減期まで時間が長いことは薬物が代謝や排泄されるまでに時間がかかるということであり、薬物が長く体内にとどまるため薬の効き目が長いことを示します。
 

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02

薬物が体内でどのように吸収、分布、代謝、排泄されるかを時間経過で示すグラフを、薬物血中濃度曲線といいます。

この問題における選択肢は薬物血中濃度曲線を構成する項目になります。

選択肢1. 最高血中濃度

×:誤り

最高血中濃度とは、薬物投与後の血中濃度の最高値です。

薬物の適切な投与量や投与間隔を調整するのに役立ちます。

選択肢2. 生物学的半減期

○:正しい

生物学的半減期とは、体内に取り込まれた薬物が、代謝や排泄により投与量の半分量に減少するまでに要する時間であり、薬物の分解・排泄の速さの指標となります。

半減期が短いということは、薬物の分解・排泄の速度が速く、薬の効き目も速いことを意味します。

半減期が長ければ、薬物の分解・排泄の速度が遅く、薬物が体内で作用する時間が長いことを意味します。

選択肢3. 濃度曲線下面積

×:誤り

濃度曲線下面積とは、血中濃度曲線と時間軸によって囲まれた部分の面積です。

どのくらいの濃度で、どのくらいの時間、薬物が体内で作用したのかを示します。

薬物の適切な投与量や投与間隔を調整するのに役立ちます。

選択肢4. 最高血中濃度到達時間

×:誤り

最高血中濃度到達時間とは、薬物投与後に血中濃度が最高濃度に到達するまでの時間を示し、薬物の吸収と分布の指標になります。

即効性のある薬物だと、最高血中濃度到達時間は短くなります。

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03

薬物血中濃度をグラフにした血中濃度曲線において、最高血中濃度が半分になる時間を生物学的半減期といいます。すなわち薬物の分解(代謝)と排泄の速さの指標となるのは生物学的半減期になります。

選択肢1. 最高血中濃度

誤りです。最高血中濃度は薬物動態の吸収と分布の指標となります。

選択肢2. 生物学的半減期

正解です。

選択肢3. 濃度曲線下面積

誤りです。血中濃度曲線と時間軸によって囲まれた部分の面積を濃度曲線下面積といいます。薬物動態における体内薬物量の指標となります。

選択肢4. 最高血中濃度到達時間

誤りです。最高血中濃度到達時間は薬物動態の吸収と分布の指標となります。

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