看護師の過去問
第112回
午前 問35

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

ノロウイルス感染症に罹患した患者の嘔吐物が床に飛び散っている。この処理に使用する消毒薬で適切なのはどれか。
  • 70%エタノール
  • ポビドンヨード
  • 塩化ベンザルコニウム
  • 次亜塩素酸ナトリウム

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この過去問の解説 (3件)

01

ノロウイルス感染症の嘔吐物の処理には、「次亜塩素酸ナトリウム」が適切です。
次亜塩素酸ナトリウムは、ノロウイルスなどの非エンベロープウイルスに対して有効な消毒薬として広く用いられています。

 

選択肢1. 70%エタノール

70%エタノールは、多くの細菌やエンベロープウイルスに有効ですが、ノロウイルスのような非エンベロープウイルスに対する効果は限定的です。
そのため、ノロウイルス感染症の嘔吐物処理には適していません。

 

選択肢2. ポビドンヨード

ポビドンヨードは、広範な抗菌スペクトルを持つ消毒薬であり、主に皮膚や粘膜の消毒に使用されます。
ノロウイルスに対する効果は明確ではなく、環境の消毒にはあまり推奨されていません。

 

選択肢3. 塩化ベンザルコニウム

塩化ベンザルコニウムは、第四級アンモニウム化合物で、エンベロープウイルスや一部の細菌には有効です。
しかし、ノロウイルスには効果が弱いため、嘔吐物の処理には適していません。

 

選択肢4. 次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムは、強力な酸化作用を持つ消毒薬で、非エンベロープウイルスであるノロウイルスに対しても高い効果を発揮します。
濃度を0.1~0.5%に調整した溶液が、環境消毒や嘔吐物処理に用いられます。

 

まとめ

ノロウイルス感染症の嘔吐物処理には、ノロウイルスに有効性が確認されている次亜塩素酸ナトリウムが最適です。

エタノールや塩化ベンザルコニウムなどは効果が不十分であるため、使用に注意が必要です。
正しい消毒薬の選択と適切な濃度の使用が感染拡大を防ぐ鍵となります。

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02

ノロウイルスは小腸の粘膜で増殖するウイルスで、主に11月~3月にかけて感染性胃腸炎が流行します。

ノロウイルスは感染力が非常に強く、保育園や高齢者施設などで集団感染を引き起こしやすいです。

選択肢1. 70%エタノール

×:誤り

70%エタノールは、手指消毒などに用いられる中水準のアルコール消毒薬です。

ノロウイルスにアルコール消毒は有効ではありません。

選択肢2. ポビドンヨード

×:誤り

ポピドンヨードは、中水準の消毒薬でありノロウイルスに対しても殺菌効果を発揮しますが、消毒対象が皮膚や粘膜であるため、床の嘔吐物の処理には適していません

うがいで用いるのは有効です。

選択肢3. 塩化ベンザルコニウム

×:誤り

塩化ベンザルコニウム低水準消毒薬であり、ノロウイルスには有効ではありません。

選択肢4. 次亜塩素酸ナトリウム

○:正しい

ノロウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウムを用います

ノロウイルスは乾燥すると空中に漂いやすいため、乾燥する前に速やかに処理する必要があります。

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03

スポルディングの分類でウイルスの殺菌に推奨されているのは中水準消毒以上の消毒薬です。そのうちアルコール系の消毒薬はノロウイルスを失活化しにくく、有効ではありません。

選択肢1. 70%エタノール

誤りです。70%エタノールは中水準消毒薬ですが、アルコール系の消毒薬であり、有効ではありません。

選択肢2. ポビドンヨード

誤りです。ポビドンヨードは中水準消毒薬でありノロウイルスを失活化できますが、床の嘔吐物の処理ではなく、うがいや手洗いの際に用います。

選択肢3. 塩化ベンザルコニウム

誤りです。塩化ベンザルコニウムは低水準消毒薬であるため、ノロウイルスの失活化に有効ではありません。

選択肢4. 次亜塩素酸ナトリウム

正解です。ノロウイルスの失活化に有効なのは次亜塩素酸ナトリウムです。

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