看護師の過去問
第112回
午前 問108

正解です。
妊娠36週5日での分娩は妊娠37週未満のため早期産に分類されます。
早期産児は、呼吸障害や低体温、黄疸などのリスクが高くなる可能性があるため、出生後の管理が重要です。
ただし、妊娠36週以降の早期産では、これらのリスクは比較的軽度であることが多いです。

Aさんの分娩時出血量は350mLであり、この量は分娩時出血の正常範囲内（500mL未満）に該当します。
異常出血とは言えず、産後出血の診断基準も満たしていません。

前期破水は、分娩開始（陣痛発来）前に卵膜が破れる状態を指します。
Aさんの場合、分娩開始後（子宮口全開大の16時35分）に自然破水しているため、前期破水には該当しません。

新生児仮死は、Apgarスコアが7点未満の場合に診断されます。
Aさんの児のApgarスコアは1分後が8点、5分後が9点であり、いずれも正常範囲内です。
そのため、新生児仮死には該当しません。

産期の定義については、以下のとおりです。

正期産：妊娠３７週０日から妊娠４１週６日まで

早期産：妊娠２２週０日から３６週６日まで

流産：妊娠２２週未満

よって、この問題においては３６週５日で出産しているため、早期産といえます。

異常出血とは、出産した２４時間以内に、

・経膣分娩で５００ml

・帝王切開で１０００ml

を超えて出血が続く場合です。

この問題では、出血量３５０mlのため、正常といえます。

前期破水とは、陣痛発来前の羊水漏出のことをいいます。

この問題では分娩開始後に破水が起きているため、正常といえます。

出生直後の新生児の状態を評価するスコアのことを、アプガースコアといいます。

・１０～８点：正常

・７～４点：軽症仮死

・３～０点：重症仮死

と判定します。

この問題では、1分後8点、5分後9点のため、正常といえます。

日本では正期産より前（妊娠22週0日から妊娠36週6日）までの出産を早期産といいます。

Aさんの場合、妊娠36週5日での出産であり、早期産です。

分娩時出血量の正常値は500mL未満とされています。

前期破水とは、分娩開始前に卵膜の一部が破れて羊水が流出することをいいます。

Aさんの場合、子宮口全開大後に破水しており、適時破水です。

アプガースコアとは、出生直後の新生児の状態を評価するスコアです。

1皮膚色、2心拍数、3刺激による反射、4筋緊張、5呼吸状態に0～2点のスコアをつけます。

10～8点は正常、7～4点は軽症仮死、3～0点は重症仮死と判定します。