看護師の過去問
第112回
午後 問20

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問題

看護師国家試験 第112回 午後 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

入浴の援助で正しいのはどれか。
  • 入浴前後は水分制限をする。
  • 入浴時の湯温は45℃とする。
  • 脱衣室と浴室の温度差を小さくする。
  • 浴室に入り、始めに浴槽に浸かるように促す。

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この過去問の解説 (3件)

01

入浴援助では、室温や湯温の数値は覚えておきましょう。

また、転倒や脱水に注意して援助を行うことが重要です。

選択肢1. 入浴前後は水分制限をする。

×:誤り

入浴では発汗するため、入浴前後に水分摂取を促すことが適切です。

特に高齢者では体内の水分量が少なく脱水になりやすいです。

選択肢2. 入浴時の湯温は45℃とする。

×:誤り

心臓への負担を避けるためにも、入浴時の温度は38~40℃が適しています。

選択肢3. 脱衣室と浴室の温度差を小さくする。

○:正しい

温度の急激な変化による血圧の変動を避けるために、浴室と脱衣所の温度差を小さくすることが正しいです。

選択肢4. 浴室に入り、始めに浴槽に浸かるように促す。

×:誤り

初めに浴槽に浸かることで、身体にかかる静水圧や温熱刺激により血圧が上昇しやすいため、誤りです。

かけ湯やシャワーで湯温に慣れてから浴槽に浸かるようにしましょう。

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02

入浴介助における注意点を考えながら、回答をみていきましょう。

選択肢1. 入浴前後は水分制限をする。

入浴前後は、脱水予防のため、

こまめに水分摂取をおこなう必要があります。

選択肢2. 入浴時の湯温は45℃とする。

入浴時の最適湯温は、一般的に40℃~43℃といわれています。

温熱作用により皮膚や筋肉の血液循環を良くし、

心機能の亢進により全身の代謝を高めることができます。

しかし、高血圧や心疾患をもつ患者や、とくに高齢者などは、

血圧の急激な上昇を避けるために、

37℃~39℃程度の湯温にするとよいといわれています。

この選択肢にある45℃は、身体への負担が大きく、最適とはいえません。

選択肢3. 脱衣室と浴室の温度差を小さくする。

住環境における急激な温度変化によって、急激に血圧が上下し、

心臓に負担をかけてしまうことをヒートショックといいます。

入浴時の突然死などの原因とされています。

ヒートショックを防ぐためには、温度差をなくすことが重要です。

よって、この選択肢が正解となります。

選択肢4. 浴室に入り、始めに浴槽に浸かるように促す。

浴槽につかる前には、まずかけ湯をします。

かけ湯は、体の汚れを落とすだけでなく、

湯の温度に身体を慣らし、急な血圧変化を防ぐ役割もあります。

まとめ

入浴介助の注意点について、よく理解しておきましょう。

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03

入浴介助の技術について問う問題です。

転倒やヒートショック、脱水に注意し実施していくことが重要です。

選択肢1. 入浴前後は水分制限をする。

入浴によって発汗し身体の水分を喪失するため、血液が濃縮されます。

予防として、入浴前後の水分摂取を行います。

選択肢2. 入浴時の湯温は45℃とする。

入浴時の湯温は、38~40℃が適温とされています。

選択肢3. 脱衣室と浴室の温度差を小さくする。

正しいです。

脱衣所と浴室の温度差により、

血圧の変動を招き、ヒートショックを起こす恐れがあります。

選択肢4. 浴室に入り、始めに浴槽に浸かるように促す。

浴室に入ってすぐ浴槽に浸かると、

急激な温度差によりヒートショックの危険があります。

まずはかけ湯を行い、急激な血圧上昇を防ぎます。

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