看護師の過去問 第112回 午後 問74
この過去問の解説 (3件)
免疫グロブリンには様々な種類があり、構造や機能がそれぞれ異なります。特徴を1つずつ覚えるのは大変かもしれませんがそれぞれ確認していきましょう。
誤りです。igAは、粘膜からの病原体の侵入を防ぐ免疫グロブリンで、母乳中にも含まれています。
誤りです。抗体産生を促したり呼吸器の感染防御に関与しているとされています。
誤りです。寄生虫に対する免疫反応や、肥満細胞と結合する事で花粉症などのアレルギー反応に関与しているとされています。
誤りです。血中に最も多い抗体で、生体防御の役割があります。また、大きさが小さい為胎盤を通過する事が出来、母親から胎児に移行して新生児を守ることができます。
正解です。主に血液中に分布されており、病原体が侵入すると最初にB細胞から産生され、初期の段階から生体防御をします。
免疫グロブリンにはさまざまな種類が存在します。
覚えるのをあきらめずに、作用とどんなときに出現するのかを考えて取り組みましょう。
粘膜からの菌の侵入を防ぐ役割があります。
特に母乳に多く含まれているのが特徴です。
役割は明らかになっていませんが、B細胞の表面で発現する受容体です。
肥満細胞の膜表面にある受容体に結合して、アレルギーを引き起こします。
血清中に最も多く存在する免疫グロブリンです。
細菌やウイルスに対する防御の役割をもっています。
感染した初期に作られる免疫グロブリンです。
免疫グロブリンの役割をマスターしておくと、国家試験でスムーズに回答することができます。
この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。免疫グロブリンは、体内の異物や病原体に対抗するためのタンパク質である抗体の一種です。免疫グロブリンは種類によって異なり、主にIgM、IgG、IgA、IgD、IgEがあります。では問題を見ていきましょう。
IgAは、主に粘膜表面で見られ、呼吸器や消化器の粘膜などで病原体やウイルスの侵入を防ぐ働きがあります。
また母乳中にはIgAが豊富に含まれており、乳児自身の免疫が発達するまで、母乳のIgAを介して感染から守られます。
IgDは、その役割はまだ完全には解明されていませんが、リンパ球の成長や分裂に関与していると考えられています。
IgEは、アレルギー反応や寄生虫感染に関与しています。
身体の中に入ってきたアレルゲン(花粉、食物、ペットの毛など)に反応して、マスト細胞(肥満細胞)と結合し、ヒスタミンやロイコトリエンを産生し、アレルゲンから身体を守る働きがあります。ただ、過剰に産生されてしまうと、いわゆるアレルギー反応が引き起こされます。
IgGは、最も豊富な免疫グロブリンで、血液中に広く分布し、体内で長期間存在します。感染症の再感染を防ぐなど、特異的な防御に重要な役割を果たします。
また、IgGは胎盤を通じて母から胎児に移行できるため、新生児は一時的に母親の免疫力を借りることができます。
IgMは、細菌が体内に初めて侵入したときに最初に産生される免疫グロブリンで、初期の免疫応答に関与します。IgMは通常、5つの単位からなる構造を持っており、これにより多くの抗原に対する結合が可能です。そのため、広範な抗原に対する感染防御ができます。
免疫グロブリンには主要な5つのクラス、IgM、IgG、IgA、IgD、IgEがあります。それぞれの働きを覚えておくと、問題が解きやすくなります。
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