看護師の過去問 第112回 午後 問78
この過去問の解説 (3件)
尿酸はプリン体の代謝産物です。主に肝臓で代謝され、一時的に体内にため込まれたあと、尿や便として外に排出されます。
腎機能の低下や水分不足、過度のプリン体摂取によって尿酸が排泄できなくなると、下肢末端に尿酸がたまり、結晶化します。その結果、指先が痛くなるという症状につながります。
よって、本肢が正解になります。
排泄に関わるホルモンは、女性ホルモン(エストロゲン)が関与します。
よって不正解です。
激しい運動は一時的に筋肉が活発に動き、尿酸の産生を増加させます。
よって不正解です。
利尿薬は尿量を増やしますが、尿酸の再吸収を促してしまうため、尿酸は排泄されづらくなります。
よって不正解です。
肝臓で生成され、肝臓で代謝されますが、分解をする場所は肝臓ではありません。
よって不正解です。
尿酸に関わった疾患もあるため、ここできちんと復習しましょう。
主に生活習慣によって尿酸の数値が上昇しやすくなります。要因は主にビールや魚卵などの高プリン体の多い食事です。その他の尿酸に関する特徴を確認していきましょう。
正解です。
過剰に摂取したプリン体が尿酸として排泄される際、腎機能の低下などで排泄しきれなくなると、主に下肢末端に尿酸が結晶化して沈着し、激痛が生じる疾患を痛風と言います。
誤りです。
腎排泄を促すのは女性ホルモンであるエストロゲンで、男性はこのエストロゲンの分泌量が少ない為、腎排泄が促進されなくなり、高尿酸血症が起こりやすくなります。
誤りです。激しい運動をすると一時的に尿酸の生成を促進させてしまいます。
誤りです。利尿薬を使用すると尿酸の再吸収も促進させてしまうため、かえって尿酸が蓄積されてしまいます。
誤りです。尿酸は肝臓で生成、代謝はされますが分解はされません。
この問題のポイントは、以下の通りです。尿酸は肝臓で体内のプリンの代謝産物として生成され、主に腎臓を通じて体外に排泄されます。では問題を見ていきましょう。
血液中の尿酸濃度が上昇し、尿酸が尿に排泄されるときに溶解しきれずに結晶化しやすくなります。
下肢末端などの、体温の低い部位で結晶化しやすいと言われています。
尿酸の代謝と排泄には女性ホルモン(エストロゲン)が関連しています。
エストロゲンは腎臓での尿酸の再吸収を抑制し、尿酸の尿中排泄を増加させることが知られています。
尿酸は激しい運動を行うと、一時的に産生が増加します。これは、激しい運動によって筋肉が活発に動き、プリン塩基が分解されて尿酸が生成されるためです。
尿酸は一部が腎臓を通じて尿中に排泄されます。利尿薬を使用すると、尿酸の再吸収を増加させ、尿酸排泄を低下させることがあります。
尿酸は主に肝臓で生成され、肝臓によって代謝されますが、通常、肝臓では尿酸の分解は行われません。
この問題は尿酸の生成と分解について知っておくと、解きやすくなります。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。