看護師の過去問 第112回 午後 問88
この過去問の解説 (2件)
精神保健における予防は、一次予防、二次予防、三次予防の3つに分けられます。一次予防は、健康増進と病気や症状などの予防、二次予防は病気や症状の早期発見と早期治療、三次予防は病気や症状の再発防止と社会復帰に向けた機能の回復・維持をすることです。
リワーク支援は、社会復帰に向けた三次予防です。
ボランティアの育成は、一次予防です。
死念慮の確認は早期発見を目的とした、二次予防です。
自発性の低下を予防する介入は、機能の維持・回復を目的とした三次予防です。
アンチ・スティグマ・キャンペーンとは、統合失調症(schizophrenia)は啓蒙活動のひとつであり、偏見や差別を未然に防ぐ一次予防です。
この問題のポイントは、以下の通りです。
精神保健における三次予防は、主に既存の精神疾患や精神的な健康問題を持つ個人に対して行われる予防的アプローチです。三次予防は、既に発症している疾患や問題の進行や再発を防ぐことを目的とします。
では問題を見ていきましょう。
リワーク支援は、うつ病患者が仕事や職業活動に復帰し、社会的な統合を図るのを支援するための取り組みです。精神保健における三次予防です。
災害時の精神的支援を行うボランティアを育成するのは、精神保健における一次予防です。一次予防は、精神的な問題や疾患が発症する前にリスク要因を軽減し、健康な状態を維持するための取り組みを指します。
自殺企図をして未遂だった人の希死念慮を確認し、適切な支援を提供するのは精神保健における二次予防です。二次予防は、既に特定の精神的な問題や危機に直面した個人に対して、それ以上の悪化や再発を防ぐために行われる活動を指します。
精神保健における三次予防です。
長期入院による患者の自発性の低下を予防し、精神障害者ができるだけ自立的で健康的な生活を送るのを支援する重要なアプローチです。
アンチ・スティグマ・キャンペーンは、統合失調症といった精神障害に対する社会的な偏見や差別(スティグマ)を軽減し、これを予防する一つの方法ですので、精神保健における一次予防となります。
この問題は、精神保健における一次予防(予防と健康増進)、二次予防(早期発見と対処)、三次予防(治療と再発予防、社会復帰)について覚えておきましょう。
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