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看護師の過去問 第112回 午後 問119

問題

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次の文を読み問いに答えよ。
午前10時、A県内で大規模災害が発生した。A県内の救命救急センターに、家屋等の倒壊現場から救助された傷病者の受け入れ要請があり病院に搬送された。直ちにトリアージが行われた。搬送されてきたBさん(45歳、男性)には頻呼吸が認められ、胸部と背部の痛みを訴え、吸気時に胸郭が陥没し、呼気時には膨隆している。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

発災6時間、Cさん(60歳、男性)は、職場のがれきの下から救助され、搬送されてきた。Cさんの意識は清明、バイタルサインは、体温35.8℃、脈拍110/分、不整、血圧90/68mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>95%(room air)である。がれきに挟まれていた両下肢は、皮膚の創傷、腫脹および皮下出血が認められた。両下肢の感覚は鈍く、麻痺がみられる。足背動脈は触知できる。尿の色は赤褐色である。血液検査の結果、尿素窒素20mg/dL、クレアチニンキナーゼ<CK>3万IU/L、血糖値110mg/dL、Na140mEq/L、K8.2mEq/Lであった。
圧挫症候群<クラッシュ症候群>(crush syndrome)が疑われ、救出後から輸液療法が開始されている。
このときの看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
   1 .
除細動器の準備
   2 .
既往歴の聴取
   3 .
全身の保温
   4 .
創傷の洗浄
( 看護師国家試験 第112回 午後 問119 )
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この過去問の解説 (2件)

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クラッシュ症候群とは、災害時に長時間重量物に挟まれると、壊死した筋肉からカリウムが血中に流入し、救出後に圧迫から解放されて血流が再開することで、高カリウム血症による急性心不全を引き起こします

選択肢1. 除細動器の準備

○:正しい

Cさんのカリウム値は8.2mEq/Lであり、基準値の3.5~5.0mEq/Lを大きく逸脱しているため、高カリウム血症による急性心不全に備えて除細動器の準備が優先されます。

選択肢2. 既往歴の聴取

×:誤り

既往歴の情報は必要ですが、高カリウム血症に対する除細動器の準備の方が、優先度は高いです。

選択肢3. 全身の保温

×:誤り

体温が35.8℃と低く、保温も必要ですが、高カリウム血症に対する除細動器の準備の方が、優先度は高いです。

選択肢4. 創傷の洗浄

×:誤り

創傷の洗浄も必要ですが、高カリウム血症に対する除細動器の準備の方が、優先度は高いです。

付箋メモを残すことが出来ます。
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この問題のポイントは、圧挫症候群<クラッシュ症候群>の時に、注意することは何かを知っておく必要があります。

では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 除細動器の準備

圧挫症候群<クラッシュ症候群>とは、長時間にわたり体の一部が圧迫され、圧迫部位の筋肉の細胞膜が破壊されます。破壊されるとカリウム、タンパク質(ミオグロビン)など内容物が流出するものの、圧迫のため血液が流れず局所に停滞したままとなります。その後に圧迫が解除されることで停滞していた内容物が一気に全身に流れ、高カリウム血症やアシドーシスを引き起こします。

その結果、心室細動などの致死性不整脈が出現することがあります。よって、除細動器の準備の優先度は高いです。

選択肢2. 既往歴の聴取

既往歴の聴取は必要ではありますが、圧挫症候群<クラッシュ症候群>の状態では、救命処置を優先する必要があります。

選択肢3. 全身の保温

体温35.8℃であり、全身の保温をすることも必要ではありますが、圧挫症候群<クラッシュ症候群>の状態では、救命処置を優先する必要があります。

選択肢4. 創傷の洗浄

創傷の洗浄をすることは必要ですが、この状況では救命処置を優先する必要があるため、除細動器の準備が適切です。

まとめ

圧挫症候群<クラッシュ症候群>(crush syndrome)について知っておくと、優先度をすぐに考えることが出来ます。

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