第三種電気主任技術者の過去問
令和元年度(2019年)
機械 問62

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和元年度(2019年) 機械 問62 (訂正依頼・報告はこちら)

電気給湯器を用いて、貯湯タンクに入っている温度20℃、体積0.37m3の水を85℃に加熱したい。水の比熱容量は4.18 × 103J/(kg·K)、水の密度は1.00 × 103kg/m3であり、いずれも水の温度に関係なく一定とする。次の問に答えよ。

電気給湯器としてCOP(成績係数)が4.0のヒートポンプユニットを用いた。この加熱に要した時間は6時間であった。ヒートポンプユニットの消費電力Pの値[kW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。ただし、ヒートポンプ式電気給湯器の貯湯タンク、ヒートポンプユニット、配管などの加熱に必要な熱エネルギーは無視し、それらからの熱損失もないものとする。また、ヒートポンプユニットの消費電力及びCOPは、いずれも加熱の開始から終了まで一定とする。
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この過去問の解説 (2件)

01

COPの意味を正確に理解しておくことがポイントとなります。

ヒートポンプの消費電力量は6P
消費電力量に対する仕事がCOPだからこのヒートポンプが行った仕事は
6P * COP=24P [kWh]

この仕事が前問の加熱に必要なエネルギーQ[MJ]と等しいからMJとMWhの単位変換に気をつけて

Q=100.5 MJ = 100.5/3600 MWh = 100.5/3600*1000 kWh = 24P

よって
P=100.5/3600*1000/24=1.163 kW

正解は3です。

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02

正解は3番の1.16[kW]です。

題意の数値を下記の通り定義します。

 T1=20[℃] 
 T2=85[℃]
 l=0.37[m3]
 c=4.18*10^3[J/(kg・K)]
 ρ=1.00 × 10^3[kg/m3]


1、Q[MJ]を求めます。

 Q=cρl(T2-T1)/10^6[MJ]となります。
 
 (式を導く一つのコツとしては、単位に注目し、単位の約分などを通して、最終的に単位が[MJ]になるように導くと式が作れます)

 Q=4.18*10^3・1*10^3・0.37・(85-20)/10^6
  =100.5[MJ]


2、[MJ]を[kWh]に換算します。

 1[Ws]=1[J] より
 1[Wh]=3600[J]
 1[kWh]=3600[kJ]
    =3.6[MJ]

 よって、
  100.5/3.6=27.9[kWh]


3、必要な加熱能力[kW]を求めます。

  加熱能力=27.9/6=4.65[kW]

4、必要な消費電力を求めます。

  消費電力=加熱能力/COP [kW]より
      =4.65/4
      ≒1.16 [kW]

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