第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)上期
問48 (機械 問6)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 問48(機械 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

次のような三相同期発電機がある。

1極当たりの磁束:0.10Wb
極数:12
1分間の回転速度:600min−1
1相の直列巻数:250
巻線係数:0.95
結線:Y(1相のコイルは全部直列)

この発電機の無負荷誘導起電力(線間値)の値[kV]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。ただし、エアギャップにおける磁束分布は正弦波であるものとする。
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  • 3.65
  • 6.33
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この過去問の解説 (3件)

01

三相同期発電機の無負荷誘導起電力(線間値)の値[kV]を求める計算問題となります。

 

1相当たりの無負荷誘導起電力[V]を求める公式は以下のようになります。

・E=4.44×k×w×f×φ[V]‥①

k:巻線係数、w:1相の直列巻数、f:周波数、φ:1極当たりの磁束

 

上記①の公式に問題で与えられている各数値を当てはめていけば答えを導く事ができますが、周波数f[Hz]に関しては未知数なので、まずは周波数を求めていく必要があります。

・Ns[min−1]=120×f/P‥②

Ns:1分間の回転速度、P:極数。

 

上記②式を使用して周波数[Hz]を求めていきます。

・f[Hz]=600×12/120=60[Hz]

 

①式に数値を代入して1相当たりの無負荷誘導起電力を求めます。

・E=4.44×0.95×250×60×0.1=6327[V]

 

最後に線間値を求めて、単位を[kV]に合わせます。

・E=√3×6327≒10958.7[V]=11[kV]

 

以上のようになります。

選択肢4. 11

解説の冒頭の数値と一致するので適切です。

まとめ

この問題は無負荷誘電起電力を求める公式を覚えていれば解く事ができますので、覚えましょう。

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02

公式及び線間電圧に着目すると、下記の式をたてることができます。

V=√3×4.44kwfφN

  =√3×4.44×0.95×(Nsp/120)×0.10×250

  =√3×4.44×0.95×(600×12/120)×0.10×250

  =10959[V]=11[kV]

参考になった数6

03

三相同期発電機の無負荷誘導起電力を求める計算問題です。

 

計算に必要な値と量記号は以下の通りです。

 

1極あたりの磁束Φ:0.10[Wb]

極数p:12 

1分間の回転速度Ns:600[min-1]

1相の直列巻数N:250

巻線係数K:0.95

 

同期機の無負荷誘導起電力(相電圧):E[kV]

無負荷誘導起電力(線間値):V[kV]

選択肢4. 11

◆周波数fを求めます

同期速度を求める公式から周波数を求めます。

 

Ns=120f/pより

 

f=Nsp/120

=600✕12/120

=60[Hz]

 

◆同期機の無負荷誘導起電力E(相電圧)を求めます

同期機の誘導起電力の公式から

 

E=4.44KfNΦ

=4.44✕0.95✕60✕250✕0.10

=6327[V]

=6.327[kV]

 

◆無負荷誘導起電力V(線間値)を求めます

同期機はY結線されているため、相電圧Eと線間値Vの関係はV=√3Eとなります。

したがって、無負荷誘導起電力Vは

 

V=√3E

=√3✕6.327✕103

≒11.0[kV]

 

となります。

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