技術士の過去問
令和元年度(2019年)再試験
適性科目 問44
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問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年)再試験 適性科目 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
人工知能( AI )の利活用は世界で急速に広がっている。日本政府もその社会的実用化に向けて、有識者を交えた議論を推進している。議論では「人工知能と人間社会について検討すべき論点」として 6 つの論点(倫理的、法的、経済的、教育的、社会的、研究開発的)をまとめているが、次の( ア )~( エ )の記述のうちで不適切と判断されるものの数はどれか。
( ア )人工知能技術は、人にしかできないと思われてきた高度な思考や推論、行動を補助・代替できるようになりつつある。その一方で、人工知能技術を応用したサービス等によって人の心や行動が操作・誘導されたり、評価・順位づけされたり、感情、愛情、信条に働きかけられるとすれば、そこには不安や懸念が生じる可能性がある。
( イ )人工知能技術の利活用によって、生産性が向上する。人と人工知能技術が協働することは人間能力の拡張とも言え、新しい価値観の基盤となる可能性がある。ただし、人によって人工知能技術や機械に関する価値観や捉え方は違うことを認識し、様々な選択肢や価値の多様性について検討することが大切である。
( ウ )人工知能技術はビッグデータの活用でより有益となる。その利便性と個人情報保護(プライバシー)を両立し、萎縮効果を生まないための制度(法律、契約、ガイドライン)の検討が必要である。
( エ )人工知能技術の便益を最大限に享受するには、人工知能技術に関するリテラシーに加えて、個人情報保護に関するデータの知識、デジタル機器に関するリテラシーなどがあることが望ましい。ただし、全ての人がこれらを有することは現実には難しく、いわゆる人工知能技術デバイドが出現する可能性がある。
( ア )人工知能技術は、人にしかできないと思われてきた高度な思考や推論、行動を補助・代替できるようになりつつある。その一方で、人工知能技術を応用したサービス等によって人の心や行動が操作・誘導されたり、評価・順位づけされたり、感情、愛情、信条に働きかけられるとすれば、そこには不安や懸念が生じる可能性がある。
( イ )人工知能技術の利活用によって、生産性が向上する。人と人工知能技術が協働することは人間能力の拡張とも言え、新しい価値観の基盤となる可能性がある。ただし、人によって人工知能技術や機械に関する価値観や捉え方は違うことを認識し、様々な選択肢や価値の多様性について検討することが大切である。
( ウ )人工知能技術はビッグデータの活用でより有益となる。その利便性と個人情報保護(プライバシー)を両立し、萎縮効果を生まないための制度(法律、契約、ガイドライン)の検討が必要である。
( エ )人工知能技術の便益を最大限に享受するには、人工知能技術に関するリテラシーに加えて、個人情報保護に関するデータの知識、デジタル機器に関するリテラシーなどがあることが望ましい。ただし、全ての人がこれらを有することは現実には難しく、いわゆる人工知能技術デバイドが出現する可能性がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
<正解>1
[解説]
人工知能と人間社会について検討すべき論点に関する記述内容についての
個数問題です。
(ア)から(エ)の記述内容は、以下のとおりとなります。
(ア)適切な記述内容です。
人工知能技術は、人にしかできないと思われてきた高度な思考や推論、行動を
補助・代替できるようになりつつあります。
その一方で、人工知能技術を応用したサービス等によって
人の心や行動が操作・誘導されたり、評価・順位づけされたり、
感情、愛情、信条に働きかけられるとすると、
そこには不安や懸念が生じる可能性があります。
よって、適切な記述内容です。
(イ)適切な記述内容です。
人工知能技術の利活用によって、生産性が向上すると考えられます。
また、人と人工知能技術が協働することは、人間能力の拡張とも言え、
新しい価値観の基盤となる可能性もあります。
ただし、人によって人工知能技術や機械に関する価値観や捉え方は違うことを認識し、様々な選択肢や価値の多様性について検討することが大切となります。
よって、適切な記述内容です。
(ウ)適切な記述内容です。
人工知能技術は、ビッグデータの活用でより有益なものになると考えられます。
その利便性と個人情報保護(プライバシー)を両立しつつ、
萎縮効果を生まないための制度(法律、契約、ガイドライン)の検討も必要です。
よって、適切な記述内容です。
(エ)適切な記述内容です。
人工知能技術の便益を最大限に享受するには、
人工知能技術に関するリテラシーに加えて、
個人情報保護に関するデータの知識、デジタル機器に関するリテラシーなど
があることが望ましいと考えられます。
ただし、全ての人がこれらを有することは現実には難しいことから、
いわゆる人工知能技術デバイドが出現する可能性もあります。
よって、適切な記述内容です。
これらのことから、
(ア)から(エ)で不適切と判断されるものはない(0個)ため、
1が正解となります。
[参考]
内閣府「人工知能と人間社会に関する懇談会」 報告書
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/ai/summary/aisociety_jp.pdf
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02
「人工知能と人間社会について検討すべき論点」については、「人工知能と人間社会に関する懇談会」報告書https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/ai/6kai/siryo1-2.pdf の第4章にまとめられています。こちらを参照して考えていきます。
ア: 資料の14ページに同様の記載があります。よって、適切です。
イ: 資料の14ページに同様の記載があります。よって、適切です。
ウ: 資料の15ページに同様の記載があります。よって、適切です。
エ: 資料の18ページに同様の記載があります。よって、適切です。
以上より、不適切な記述は0ですので、正解選択肢は1.となります。
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03
不適切な項目は0です。
よって答えは1です。
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