介護福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
認知症の理解 問84
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問題
介護福祉士国家試験 第27回(平成26年度) 認知症の理解 問84 (訂正依頼・報告はこちら)
ふりかけをかけたご飯を、「アリがたかっているから食べられない」と訴えるレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の人への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 落ち着いて口に入れてみることを勧める。
- 「アリはいません、おなかが空くので食べてください」と促す。
- 「好きなものがありましたよ」と好物を示して食事を勧める。
- 通常のご飯に取り替えて、「もう大丈夫でしょうか」と食事を勧める。
- 「おなかが空いていないのなら、無理して食べなくてもいいですよ」と下膳する。
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この過去問の解説 (4件)
01
レビー小体型ではしばしば「幻視」や「錯覚」といった幻覚症状が見られます。
これらは単なる見間違えではなく『本当に本人にはそのように見えている』というところがポイントです。
1:これだと「大丈夫ですからアリを食べてください」と言っているのと同じです。
2:「アリなんかいませんよ。ただの見間違えですよ」と言われても本人にはふりかけがアリにしか見えていないため、このような促しは効果がありません。
3:好きなものを示しても、ご飯にアリがたかっているという幻覚が解消するわけではありません。まずその点への対応が必要です。
5:「食べたくない」のではなく「食べられない」のです。決して好き嫌いのようなわがままなのではないという点を理解をした上で、新しいものに取り換えるなどの対応が必要です。
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02
問題の言動は、レビー小体型認知症の幻視の症状です。本人にとってはそこにいるものとして見えているため、否定はせずに話を合わせて安心をさせることが大切です。
1×:口に入れる事を勧めることは、本人にとっては「アリがたかっているご飯」を食べる事を勧められていることとなるため、不適切です。
2×:「アリはいません」と、否定をしているため不適切です。
3×:本人の主張している「アリがたかっている」事に対して、何の対応もしていません。まずは話を合わせて安心をさせることが必要です。
4○:本人が主張をしている「アリがたかっているご飯」を受け入れ、新しい物に変える対応であり、適切です。
5×:本人は「アリがたかっているご飯」を食べたくないのであり、その事への対処を支援者に望んでいます。食事をとりたくないのではなく、不適切です。
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03
1:幻視が出ているので、口に入れることはないです。
2:ご本人には、アリが見えているので、いないと言ってもだめと思います。
3:好物がありますと勧めたとこで、ご本人にはアリがいるという気持ちが強いでの無理意地はだめです。
4:幻視であるため、新しい物を持ってくると安心します。
5:下膳してしまってはだめです。
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04
ご本人は「アリがたかっている」のは真実だと思っています。そのことを受け止める対応が必要です。その場でそのことについて否定をすると状態が悪化します。
選択肢1,2は否定、3,5は受け止めがないという点でふさわしくありません。
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