介護福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
介護過程 問63
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問題
介護福祉士国家試験 第29回(平成28年度) 介護過程 問63 (訂正依頼・報告はこちら)
Cさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)で、介護老人福祉施設に入所している。仲の良かったDさんが、1週間前に経済的な理由で別の階の多床室に移動した。Cさんは、寂しそうな表情で廊下を歩き回り、Dさんを探しながら、他の利用者の部屋に入っていく。Dさんも「Cさんに会いたい」と介護福祉職に話している。
Cさんの生活課題として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
Cさんの生活課題として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
- Dさんの居室移動を理解すること
- 廊下を自由に歩き回れるようになること
- 新しい友人をつくること
- 自分の部屋で落ち着いて過ごせること
- Dさんとの交友関係を保てること
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この過去問の解説 (5件)
01
他の選択肢については、以下のとおりです。
1.Cさんは認知症のため、理解することは難しいです。
2.他の利用者への迷惑にもなり、根本的な解決になりません。
3.Cさんの気持ちもDさんの気持ちも尊重されておらず、解決になりません。
4.精神的に落ち着ける一つの理由が、Dさんに会うことです。直接的な解決になりません。
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02
CさんもDさんも急に離れてしまい、お互いに会いたいという気持ちが明確です。
何らかの工夫で交友関係を保つことで精神的に安定し、Cさんが廊下を歩き回ったり他の部屋に入ったりといった事が軽減されることが期待できます。
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03
違う階や居室に移ったとしても、交友が図れるような環境整備や支援が必要です。
不正解とその解説
「1」・・・アルツハイマー型認知症との事なので、移動を理解するのは困難です。
「2」・・・歩き回われる環境を整備したとしても、根本の解決にはなりません。
「3」・・・本人やDさんの意思を尊重し、交友関係を継続できる支援が必要です。
「4」・・・Dさんに会いたいと訴えがあるため、適切ではありません。
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04
CさんとDさんの間には良い人間関係が出来ており、今後も交友関係を続けることを望んでいます。よって、CさんとDさんが交友を継続できる環境設定を行なうことが重要です。
1.2.3.4.いずれも本人の気持ちを反映した生活課題になっていないため、不適切です。
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05
認知症のあるCさんですが、DさんもCさんに会いたがっていることから、ふたりの関係性はとても良好です。本人の行動はDさんに会いたいためと考えられます。ふたりの交流の機会を設けることは、最優先の生活課題と言えます。
1 Cさんには認知症があることから、Dさんの居室が変わったことを理解することは難しいです。また理解できたからといって、Dさんに会えないことには変わりがありません。理解させようと考えること自体が、本人の意思に添っていないといえるでしょう。
2 歩き回ることを妨げないように、他利用者への配慮や危険のない環境設定を行うことは重要ですが、根本的な解決にはなりません。
3 本人の意思に全く沿っていません。
4 Dさんに会いたいCさんが、部屋にじっとしていることを望んでいるとは考えにくいです。Dさんとの交流が保たれれば、落ち着いて過ごせるようになるかもしれません。
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