介護福祉士の過去問
第33回（令和2年度）
こころとからだのしくみ 問105

１、適切ではありません。

炎症性腸疾患は下痢や血便、腹痛等を起こすことがあります。

２、適切ではありません。

経管栄養は、投与速度等の条件によっては下痢を引き起こすことがあります。

３、適切ではありません。

消化管切除の後は、下痢や便秘等様々な症状を引き起こすことがあります。

４、適切ではありません。

感染性腸炎は、下痢や嘔吐を引き起こすことが多くあります。

５、適切です。

長期臥床によって、腸の蠕動運動が低下し、便が大腸内に留まる時間が長くなることで便が固くなり、便秘を引き起こすことがあります。

正解は5番です。

1　炎症性腸疾患（inflammatory bowel disease）→炎症性腸疾患は便秘ではなく、下痢などを引き起こす原因となるので、間違いになります。

2　経管栄養→経管栄養は便秘ではなく、下痢などを引き起こす原因となるので、間違いになります。

3　消化管切除→消化管切除は便秘ではなく、下痢などを引き起こす原因となるので、間違いになります。

4　感染性腸炎（infectious enteritis）→感染性腸炎は便秘ではなく、下痢などを引き起こす原因となるので、間違いになります。

（正解）5　長期臥床→正解になります。過度に安静にすることによって便秘の原因となります。また廃用症候群とも関係してきます。

最も適切なものは５です。

運動をしなくなるため、当然、体内の運動も低下し、

腸内の蠕動運動も鈍くなります。そのため便秘の原因となります。

他の選択肢については以下のとおりです。

１．不適切です。

炎症性腸疾患では下痢症状、水様便、粘血便がみられます。

よって不適切です。

２．不適切です。

経管栄養では固形物を口に入れるわけではないので、

もともと便が作られにくいです。

よって不適切です。

３．不適切です。

消化管切除をしている方の場合、それに配慮し、

消化しやすく残渣の少ない食事を小分けにして摂るようになります。

腸閉塞を起こしてしまうリスクもあるため、

日ごろから気を遣います。よって不適切です。

４．不適切です。

感染性腸炎の場合、下痢症状がおこります。便秘ではありません。