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介護福祉士の過去問 第35回(令和4年度) 人間の尊厳と自立 問2

問題

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Aさん(25歳、男性、障害支援区分3)は、網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)で、移動と外出先での排泄時(はいせつじ)に介助が必要である。同行援護を利用しながら、自宅で母親と暮らしている。音楽が好きなAさんは合唱サークルに入会していて、月1回の練習に参加している。
合唱コンクールが遠方で行われることになった。同行援護を担当する介護福祉職は、Aさんから、「コンクールに出演したいが、初めての場所に行くことが心配である」と相談を受けた。
介護福祉職のAさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
合唱コンクールへの参加を諦めるように話す。
   2 .
合唱サークルの仲間に移動の支援を依頼するように伝える。
   3 .
一緒に交通経路や会場内の状況を確認する。
   4 .
合唱コンクールに参加するかどうかは、母親に判断してもらうように促す。
   5 .
日常生活自立支援事業の利用を勧める。
( 介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 人間の尊厳と自立 問2 )
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この過去問の解説 (3件)

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網膜色素変性症は、網膜内にある光を感じる細胞に異常が生じる病気で、進行すると視力低下や色覚異常が起こります。最終的に失明に至る場合もある病気です。

視力障害を有していると、慣れない環境での活動は集中力や体力の消耗が多く、転倒の危険も増えてしまいます。

選択肢1. 合唱コンクールへの参加を諦めるように話す。

誤りです。Aさんがコンクールに出たいという希望も持っており、参加を諦めるように促すのはQOLを考える上でも不適切な対応と言えます。

選択肢2. 合唱サークルの仲間に移動の支援を依頼するように伝える。

誤りです。この文面からはサークル仲間の状況は判断が難しく、日常的に支援を行っていない方にお願いするのは、仲間だけではなくAさんにとっても心的な負担が増えてしまうと考えられます。

選択肢3. 一緒に交通経路や会場内の状況を確認する。

正答です。不慣れな環境に対する不安があると考えられます。事前に交通経路や会場内の環境を確認することで、当日の負担を減らす準備を行うことができます。

選択肢4. 合唱コンクールに参加するかどうかは、母親に判断してもらうように促す。

誤りです。Aさん本人の意思が優先されるべきであり、母親に判断を促すのは適切ではありません。

選択肢5. 日常生活自立支援事業の利用を勧める。

誤りです。日常生活自立支援事業は、高齢や障害によって判断能力が不十分な方が地域おいて自立した生活が送れるように援助するサービスです。

合唱コンクールへの参加は日常生活の範囲には含まれないため、利用勧めるのは正しくありません。

まとめ

Aさんが日常的に合唱のサークルに参加しており、コンクールにも参加したいという示しており、その点を叶えてあげられる支援を行うことが大切です。

その上で、障壁となるものを解消できるように支援をしていくと良いでしょう。

視覚障害により不慣れな環境下での活動に不安を感じていると読み取れますので、その不安を少しでも解消できるよう支援していくのが望ましいと考えます。

付箋メモを残すことが出来ます。
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同行援護とは、障害者総合支援法における障害福祉サービスの中の介護給付のひとつです。この内容が理解できているかが問われています。

選択肢1. 合唱コンクールへの参加を諦めるように話す。

誤答です。そもそも介護福祉職は、利用者のやりたいことを諦めさせる立場にありません。制度の中で利用者の希望を最大限叶えていくのが介護福祉職の役割です。

選択肢2. 合唱サークルの仲間に移動の支援を依頼するように伝える。

誤答です。視覚障害者の外出時に必要な援助を行うのが、同行援護を担当する者の役割です。サークル仲間に支援を依頼するのは適切ではありません。

選択肢3. 一緒に交通経路や会場内の状況を確認する。

正答です。同行援護とは、視覚障害者を対象に、外出時に同行して視覚的情報の提供や移動の援護、排泄・食事の介護などをおこなうことをいいます。なので、この選択肢が最も適切です。

選択肢4. 合唱コンクールに参加するかどうかは、母親に判断してもらうように促す。

誤答です。Aさんの障害は、網膜色素変性症による視覚障害です。合唱サークルに入会していることや発言の内容からは、Aさんの判断能力に問題があるようには感じられません。よってこの選択肢は適切ではありません。

選択肢5. 日常生活自立支援事業の利用を勧める。

誤答です。日常生活自立支援事業とは、市区町村社会福祉協議会を窓口とした、判断能力が不十分な人が、地域において自立した生活を送るための福祉サービス利用や金銭管理などに関する援助を行う事業のことをいいます。Aさんの現状には適しません。

まとめ

介護保険制度における居宅サービスと障害者総合支援法における障害福祉サービスには、また、障害福祉サービスの中でも似たような言葉は多くあります。それぞれの違いを混乱しないようよく把握しておくとよいでしょう。

例:訪問介護(居宅サービス)と居宅介護(障害福祉サービス)

  同行援護(障害福祉サービス)と行動援護(障害福祉サービス)

  療養介護(障害福祉サービス)と生活介護(障害福祉サービス) など

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網膜色素変性症の人に関する問題です。

網膜色素変性症とは、眼の網膜にある視細胞の機能が低下する病気です

両眼性で、夜や薄暗いところなどで物が見えにくくなる「夜盲」や徐々に視野が狭窄する症状がみられます。

同行援護は、視覚障害の人が外出するときに、移動の付き添いや食事、排泄など必要な支援を行います。

選択肢1. 合唱コンクールへの参加を諦めるように話す。

×:介護福祉職は、利用者の意思を尊重してサポートをします。

問題文でAさんは「コンクールに出演したいが、初めての場所に行くことが心配である」と相談しています。出演したいというAさんの意思に反しますので、設問は不適切です。

選択肢2. 合唱サークルの仲間に移動の支援を依頼するように伝える。

×:同行援護は、視覚障害者が外出する際に、移動や食事、排泄などの必要な支援を行います

合唱サークル仲間に依頼するように伝えることは不適切です。

選択肢3. 一緒に交通経路や会場内の状況を確認する。

〇:「初めての場所に行くことが心配である」というAさんの、意思に寄り添った介護です。

一緒に交通経路や会場の状況を確認することで、Aさんが安心してコンサートに出演できるよう働きかけることが大切です。

選択肢は適切です。

選択肢4. 合唱コンクールに参加するかどうかは、母親に判断してもらうように促す。

×:問題文から、Aさんは網膜色素変性症の視覚障害ですが、判断能力に問題があるわけではありません。判断能力に問題が無いAさんの活動を、母親が判断することは誤りです。

選択肢5. 日常生活自立支援事業の利用を勧める。

×:日常生活自立支援事業は、障害や高齢などの影響がある方が、地域で安心して、自立した日常生活を送れるように、福祉サービスの利用援助や日常的金銭管理をおこなうことです。

利用者と地域の社会福祉協議会が、利用援助の契約を結びます。

選択肢は不適切です。

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