介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
障害の理解 問2
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 障害の理解 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
1960年代のアメリカにおける自立生活運動(IL運動)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 障害があっても障害のない人々と同じ生活を送る。
- 一度失った地位、名誉、特権などを回復する。
- 自分で意思決定をして生活する。
- 医療職が機能回復訓練を行う。
- 障害者の社会への完全参加と平等を促進する。
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この過去問の解説 (3件)
01
自立生活運動(IL運動)とは、障害者が地域で生活するために必要な社会制度や意識の変革を求める、障害者自身が中心となって始めた社会運動のことです。この自立生活運動(IL運動)についての理解が問われています。
誤答です。これはノーマライゼーションの考え方を記したものです。ノーマライゼーションの父と呼ばれるバンク-ミケルセン(デンマーク)によって提唱されました。
誤答です。これはリハビリテーションについて記した文章です。リハビリテーションとは、機能回復訓練のことだけを指すのではなく、何らかの障害を受けた人が自分らしく生きる権利や尊厳などを回復することという意味があります。
正答です。自立生活運動(IL運動)は、アメリカの重度障害者が始めた運動です。自立した生活とは、単純にADLの自立を目指すということではなく、必要な援助を受けながら、自らの生活は自らの意志で決めていくことであるとしています。
誤答です。これは、障害を医学モデルから捉えた文章です。障害の原因は個人の心身機能や健康状態にあるとし、その対応として治療やリハビリテーションを行うというのが医学モデルです。これとは反対に、障害は社会的環境によって作り出されるものであり、社会をバリアフリーにすることが障害をなくすことにつながるとするのが社会モデルです。
誤答です。この『完全参加と平等』というのは、国連が1981(S56)年に定めた国際障害者年のテーマです。障害者の社会生活の保障と参加を促すための世界的な啓蒙活動が行われました。
自立生活運動(IL運動)は、当時大学生で重度の身体障害者であったエド・ロバーツらが中心となって始まりました。これを機に障害者自身が運営する自立生活センターが発足し、それまでの障害者観が塗り替えられることとなりました。
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02
自立生活運動は、1960年代にアメリカの大学で、重度身体障害のある学生が、
段差などの環境上の問題から学生寮に入居できなかったことに対する抗議運動から始まりました。
たとえ、重度の障害があっても、人生を自立して生きることを主張し、
障害者自身が自己決定することを重んじた社会運動のことです。
×:選択肢は、ノーマライゼーションの説明です。
×:選択肢は、全人権的復権(リハビリテーション)の説明です。
〇:自立生活運動(IL運動)は、障害者が自立生活の権利を主張した社会運動です。
×:選択肢は、機能訓練指導員の説明です。
×:選択肢は、国際障害者年のスローガンです。
国際障害者年とは、国連が指定した国際年の一つで、1981年を指します。
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03
自立生活運動(IL運動)は、1960年代のアメリカカリフォルニア大学の障害を持つ学生が中心となって始めた運動です。
主張とした内容は、「重度の障害があるといえども、自分の人生を自立して生きる」ことであり、自己決定を自立の中心的な価値として位置づけた点が重要です。
誤りです。この考え方は、ノーマライゼーションにあたります。
誤りです。この文章は全人間的復権の説明です。
正解です。自立生活運動(IL運動)は、自己決定を自立の中心的な価値として位置づけた点が重要です。
誤りです。この文書は、リハビリテーションのことを説明しています。
誤りです。この文書は、1982年に国際連合にて国際障害者年のテーマとして掲げられた内容です。
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