介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
医療的ケア 問4
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 医療的ケア 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
胃ろうによる経管栄養での生活上の留意点の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「日中は、ベッド上で過ごします」
- 「夜寝るときは、上半身を起こした姿勢で寝ます」
- 「便秘の心配はなくなります」
- 「口から食べなくても口腔(こうくう)ケアは必要です」
- 「入浴は清拭に変更します」
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この過去問の解説 (4件)
01
経管栄養は医行為であり、医師の指示のもと経管栄養を行う介護福祉士にも、相応の知識が求められます。
誤答です。胃ろうを造設している人でも、基本的な日常生活を送ったり、運動をしたりすることは可能です。
誤答です。栄養剤は流動性が高く逆流しやすいので、注入後30分〜1時間は上半身を起こした状態で過ごしますが、嘔気などがみられない場合は、就寝時はそれ以外の姿勢になっても問題はありません。
誤答です。経管栄養を行っている人は、便秘になりやすい傾向にあります。原因としては、水分・食物繊維の不足、運動不足、腸の蠕動運動機能の低下などが挙げられます。
正答です。胃ろうで経口摂取をしていない人は、唾液の分泌が減少しやすい傾向にあります。すると、口腔内に細菌が繁殖しやすくなり感染症を起こしやすくなります。よって、口腔ケアは必要です。
誤答です。胃ろうを造設していても入浴は可能です。シャワー浴だけでなく、浴槽に入ることも可能です。ろう孔周辺は皮膚トラブルを起こしやすいので、入浴時はよく洗浄し清潔に保つことが必要です。
経管栄養については、生活上の注意点だけでなく、準備や手順、終了後の片付けや消毒、利用者の状態観察・起こりうるトラブルなど、範囲は広いですがしっかりおくと良いでしょう。
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02
胃ろうは、手術で腹部に小さな穴を開け、
チューブを通して胃に直接栄養を注入する経管栄養法です。
医療行為ですが、一定の研修を受けた介護職員が実施可能です。
×:胃ろうの造設をしていても、通常の日常生活を送ることが可能です。
×:上半身を起こした姿勢は、栄養を注入している時の姿勢です。
嘔吐などの症状がない限り、夜寝る時に上体を起こす必要はありません。
×:胃ろうを造設した人は、寝たきりなど運動量が少ないことが多く、
排便に適した姿勢がとれないことや、
注入する流動食の水分や食物繊維の量が少ない場合があり、便秘になることがあります。
〇:食べ物を口から食べなくなることで、唾液の分泌量が減少し、
唾液による自浄作用が低下します。
そのため、口腔が汚染しやすくなりますので、口腔ケアが必要です。
×:胃ろうを造設していても、医師の許可があれば入浴可能です。
特別な処置も必要ありません。
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03
経管栄養は、口から食事を摂れなくなった方が、チューブを用いて栄養剤を胃まで送る方法です。
胃瘻は経管栄養の一つで、胃から皮膚までを専用のチューズで繋ぎ、栄養を送る方法です。
誤りです。胃瘻で栄養を注入する際の体位は座位あるいは30〜60度の半座位にします。注入後は1時間程度様子を見たのち、問題がなければ体位を動かして問題ありません。
誤りです。注入後は1時間程度様子を見たのち、問題がなければ体位を戻すことができるので、夜間に上半身を起こす必要はありません。
誤りです。胃瘻の方は運動量が少なく、栄養に含まれる水分や食物繊維が少ないこと、薬の副作用などによって便秘になることがあります。
正解です。胃瘻で栄養摂取をする場合、口での咀嚼が行われないため唾液の分泌量が減ります。唾液の分泌量が減ることで口腔内の自浄作用が低下するため、衛生状態を保つためには口腔ケアを行うことが必要です。
誤りです。胃瘻はカテーテルを保護する必要なく、入浴を行うことが可能です。
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04
胃ろうの方に関する問題で、作ったあとに、どのような生活を送る事が出来るかを確認する内容になっています。
×:胃ろうがあっても自宅で生活している方はたくさんいます。
×:本人が楽な姿勢であればどのような姿勢でも問題ありません。
×:胃ろうを作る事で活動性が低下し、運動量が落ちるので便秘のリスクが伴います。
例を挙げると胃ろうを作り買い物をしなくなった→そのため出歩く機会がへった→歩かなくなり便秘になった等です。
上記以外でも胃ろうの方が便秘になるリスクはありますが、あくまで一例です。
〇:胃ろうになり口から食事を摂らなくなったとしても、口腔内の細菌は増えるので、口腔ケアは必要です。
胃ろうになっても湯船に浸かって問題ありません。
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