介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
生活支援技術 問3
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
介護予防教室で介護福祉職が行う安定した歩行に関する助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「歩幅を狭くしましょう」
- 「腕の振りを小さくしましょう」
- 「足元を見ながら歩きましょう」
- 「後ろ足のつま先で地面を蹴って踏み出しましょう」
- 「つま先から足をつきましょう」
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この過去問の解説 (4件)
01
この問題のポイントは『介護予防教室』での歩行に関する助言という点です。まだ介護を必要としていない、比較的元気な高齢者への歩き方の助言であるということに着目して回答するとよいでしょう。
誤答です。加齢に伴い、歩幅は小さくなっていきます。意識して歩幅を大きくして歩くと筋力アップに効果があります。
誤答です。腕は軽く曲げて、前後にしっかり振るのがよいでしょう。この時、後ろに大きく引くことを心がけると、肩甲骨がよく動き運動量を上げることができます。
誤答です。視線は前に、お腹に力を入れて、背筋を真っすぐに保つように歩くとよいでしょう。
正答です。設問の通りです。足の指でしっかり地面を捉え、つま先で地面を蹴って踏み出します。
誤答です。踵から着地し、足の指でしっかり地面を捉えるのがよいでしょう。
介護福祉職は、病気の特性に合わせた歩き方を助言しなければならない場合があります。片麻痺がある人やパーキンソン病の人への歩き方の助言や介助方法など、しっかり把握しておくとよいでしょう。
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02
この設問の、重要ポイントは正しい歩き方です。
目線や腕の振り、足の上げ方など整理して覚えましょう。
×:歩幅をせまくすると、足があまりあがらず転びやすくなることがあります。
また、足を上げずに歩くことで筋肉の低下が予想されます。よって不適切です。
×:腕の振りは、大きくしてしっかり肩甲骨を動かすことが大切です。
×:足元を見すぎると前傾姿勢になりやすくなります。
背筋を伸ばして、目線を上げて歩行することを指導します。
よってこの選択肢は不適切です。
〇:地面をつま先で蹴って踏み出すことで、ふくらはぎの運動になります。
×:転倒やケガ防止のため、かかとからつくように指導します。
よって選択肢は誤りです。
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03
要支援や要介護状態を防ぐために地域で行う、介護予防教室が行政や地域包括支援センター主体で行われています。今回の問題は、高齢者に適切なアドバイスについて問う内容になっています。
×:必要以上に歩幅を狭く歩く事はありません。大事なのは、その人にとって歩きやすい歩幅で歩いてもらう事です。
×:腕の振りも小さくしましょうとのアドバイスも不適切です。腕の振り方は人それぞれなので、自然な動作でかまいません。
×:下を向いてばかり歩くとバランスが悪くなり、転倒リスクが高くなってしまいます。
〇:私たちは普段意識していませんが、歩いた時には踵から着地して、つま先から次の歩行動作へ移っています。
×:つま先ではなく踵からつきましょうが正しいアドバイスです。
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04
歩行時には背中をまっすぐにし、耳・肩(肩峰)・腰(股関節の大転子)が一直線になる姿勢いが理想的とされています。さらに、視線を上げる、肘を軽く曲げて後ろ引く、おへその周囲に力を入れる、踵から地面に足をつける、つま先で蹴り出すといった歩き方が良いとされています。
誤りです。歩幅が狭くなると歩行効率が下がり、疲れやすくなります。また、歩幅の低下は認知症のリスクと関連があるとされています。歩幅を広げた歩き方が理想的です。
誤りです。軽く肘を曲げ、腕を後ろに引くように大きく腕を振りながら歩く方法が理想的です。
誤りです。足元を見て歩くと背中が曲がり、前傾姿勢が強くなります。また、周囲に対する注意力も低下するため、視線を上げ前を向いて歩くのが理想的です。
正解です。後ろ足のつま先で地面を蹴って踏み出すことで足は高く上がりやすくなり躓く危険を下げることができます。また、地面を蹴り出すことで歩幅も広くなり、認知症のリスクを下げる効果もあります。
誤りです。踵から地面に足をつける歩き方理想的です。つま先から地面に足をつけると躓く危険が高くなります。
介護予防教室では、理想的な歩行の方法を伝えることが大切です。介護福祉職だけで不安な場合は理学療法士など専門職に助言を求めると良いでしょう。
また、対象者の身体機能に応じて安定した方向の方法は異なります。その方にあった方法で安全に歩くようにアドバイスしましょう。
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