介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
生活支援技術 問14
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
胃・結腸反射を利用して、生理的排便を促すための介護福祉職の支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 歩行を促す。
- 起床後に冷水を飲んでもらう。
- 腹部のマッサージをする。
- 便座に誘導する。
- 離床する時間を増やす。
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この過去問の解説 (4件)
01
胃・結腸反射とは、胃に食べ物が入ることで反射的に起こる結腸の蠕動(ぜんどう)運動のことをいいます。この反射を呼び起こすための支援をして最も適切なものを選ぶ問題です。
誤答です。歩くことは、腸の動きを活発にし、排便時に必要な腸腰筋を鍛えることができます。しかし、この方法は胃・結腸反射を利用した排便支援ではありません。
正答です。起床後の胃が空っぽの状態で冷水を飲んでもらうと、胃が刺激され腸の蠕動運動が起こります。
誤答です。腹部マッサージは、からだの外側から腸に圧を加えることで、蠕動運動を促し排便させる方法です。しかし、この方法は胃・結腸反射を利用した排便支援ではありません。
誤答です。食後の決まった時間に便座に誘導することで、排便リズムが安定し定期的に便が出るようになることもあります。しかし、この方法は胃・結腸反射を利用した排便支援ではありません。
誤答です。最も排便しやすい体勢は、前かがみの座位です。起き上がることで腸が刺激され、前かがみの姿勢をとることで直腸と肛門が一直線になり、排便しやすくなります。よって離床時間を増やすことは、排便を促すために有効です。しかし、この方法は胃・結腸反射を利用した排便支援ではありません。
腸の蠕動運動とは、繰り返す波打つような動きで腸内の食べ物を移動させ、体外へ排出させようとする動きのことをいいます。
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02
胃・結腸反射は、食物が胃に入ると、結腸(大腸のほとんどを占める)が、反射的に収縮することで、便を直腸へ送り出すことをいいます。
×:歩行は排便の促しに有効ですが、胃・結腸反射ではありません。
選択肢は不適切です。
〇:冷水の摂取は、胃・結腸反射によって排便を促します。
選択肢は適切です。
×:腹部マッサージは、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸の順にマッサージすることで、排便が促されます。胃・結腸反射ではありません。選択肢は不適切です。
×:トイレ誘導も排便促しに誘導ですが、胃・結腸反射ではありません。
選択肢は問題の回答として不適切です。
×:離床時間を増やすことも排便誘導には必要です。
しかし、胃・結腸反射ではありませんので、問題の回答として不適切です。
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03
胃結腸反射とは、胃に食べ物が入ると大腸が動き始め、便が直腸に運ばれ便意を感じる反射です。
×:歩行など運動による排便は、「ぜん動運動」による排便を促す事であり、胃結腸反射とは区別されます。
〇:胃腸に水分などを入れて腸の刺激に繋げる事を胃結腸反射と呼びます。
×:腹部マッサージは便がたまりやすいS状結腸に対するアプローチであり、刺激する効果的です。胃結腸反射とは区別されます。
×:便座へ誘導する事は視覚的に脳へ排便を促すようにするアプローチであり、胃結腸反射とは区別されます。
×:活動を増やす事でぜん動運動による排便を促す事はできますが、胃結腸反射とは区別されます。
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04
胃・結腸反射は、食物が胃に入ることで大腸が動き始め、便が直腸に運ばれ便意を感じる反応のことです。
誤りです。歩行を行うことで腸の動きを活性化する効果があり、自然と便意を感じたり、排便がスムーズになったりします。ただ、胃・結腸反射を用いた方法ではありません。
正解です。起床後に冷たい水を飲むことで胃に刺激を与え、胃結腸反射が断続的に起こり、便が直腸に押し出されて便意を促します。
誤りです。腹部を「の」の字を書くようにマッサージを行うことで腸を刺激する効果がありますが、胃・結腸反射を用いた方法ではありません。
誤りです。便座での排便を促すために、便座に座ることは必要ですは、胃・結腸反射を促すには訳ではありません。
誤りです。長期臥床は腸管の動きを低下させるため、便秘の要因となります。離床を促すことは便秘解消の有効手段ですが、胃・結腸反射を促す方法ではありません。
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