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介護福祉士の過去問 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問17

問題

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Kさん(76歳、女性、要介護2)は、介護老人保健施設に入所している。日頃から、「排泄(はいせつ)は最期まで他人の世話にならない」と言い、自分でトイレに行き排泄(はいせつ)している。先日、趣味活動に参加しているときにトイレに間に合わず失禁した。その後、トイレの近くで過ごすことが多くなり、趣味活動に参加することが少なくなった。Kさんを観察すると、1日の水分摂取量、排尿量は変わりないが、日中の排尿回数(はいにょうかいすう)が増えていることがわかった。
Kさんへの介護福祉職の最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
日中は水分摂取を控えるように伝える。
   2 .
抗不安薬の処方ができないか看護師に相談する。
   3 .
トイレに行く姿を見かけたら、同行する。
   4 .
排泄(はいせつ)について不安に感じていることがないかを聞く。
   5 .
積極的に趣味活動に参加するように勧める。
( 介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問17 )
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この過去問の解説 (4件)

10

この介護福祉職はKさんの排尿の状態を把握することはできています。なので、次に行うべきは、Kさんの強い意志(排泄の世話にはなりたくない)と、排尿や尿失禁に関する正しい知識を踏まえたうえでの対応になります。

選択肢1. 日中は水分摂取を控えるように伝える。

誤答です。水分摂取量を減らすと、脱水便秘など他の体調不良の原因になるので適切ではありません。

選択肢2. 抗不安薬の処方ができないか看護師に相談する。

誤答です。Kさんの様子から、排尿に関する不安を抱えているであろうことは推測できます。しかし、そのことを本人が明言したわけではなく、ましてや薬を希望しているわけでもありません。まずは不安の原因を確認することが最優先です。

選択肢3. トイレに行く姿を見かけたら、同行する。

誤答です。Kさんには『排泄の世話にはなりたくない』という強い意志があり、また、排泄行為そのものは自立していると判断することができます。よって、ただ同行することには何の意味もありません。むしろ、Kさんの自尊心を傷つける可能性があります。

選択肢4. 排泄(はいせつ)について不安に感じていることがないかを聞く。

正答です。現在のKさんは、排尿に関する何かしらの不調は感じているものの相談できないでいたり、失禁がショックで心因性頻尿になったりしているのかもしれません。まずは、プライバシーを守れる環境で話を聞いてみるのがよいでしょう。

選択肢5. 積極的に趣味活動に参加するように勧める。

誤答です。趣味活動への参加が少なくなったのは、失禁の心配をしているからだと推測することができます。その不安を取り除くことが優先であり、ただ趣味活動への参加を促しても何の解決にもなりません

まとめ

心因性頻尿…排尿の機能には問題ないにもかかわらず、不安やストレス・緊張などから頻尿になってしまうこと。そのために、日常生活を自分で制限してしまうこともある。

尿失禁の種類には、機能性尿失禁切迫性尿失禁腹圧性尿失禁溢流性尿失禁があります。それぞれの原因と対応方法を併せて覚えておくとよいでしょう。

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8

排泄に関する問題です。

排泄介助の重要なポイントとして

・自尊心を傷つけない

・サポートしすぎない

・水分を控えさせない

・プライバシーに配慮する

などがあります。

選択肢1. 日中は水分摂取を控えるように伝える。

×:水分を控えると脱水や便秘の原因になります。

選択肢は不適切です。

選択肢2. 抗不安薬の処方ができないか看護師に相談する。

×:Kさんは、先日失禁した後から、「活動に参加することが少なくなった」とあります。

排泄に関する対応が第一選択です。

選択肢3. トイレに行く姿を見かけたら、同行する。

×:同行することで失敗を防げる可能性もありますが、問題文に「排泄は最期まで他人の世話にならない」とあります。Kさんの自尊心を傷つけないためにも、同行することは適切ではありません。

選択肢4. 排泄(はいせつ)について不安に感じていることがないかを聞く。

〇:選択肢の通りです。まず、何が不安かを本人に聞き、対策を講じることが適切です。

選択肢5. 積極的に趣味活動に参加するように勧める。

×:Kさんは、失禁が原因で趣味活動に参加することが少なくなったと考えられます。

よって、失禁に対する対応を検討することが適切です。

選択肢は不適切です。

3

高齢者の体調は日々変わるもので、排泄に関しても同様です。Kさん自身が今までできていた事が出来なくなった時に介護士としてどのような関りが適切か問う内容になっています。また介護老人保健施設は医師が常駐し診察と薬の処方ができ、リハビリと介護や看護を行います。

選択肢1. 日中は水分摂取を控えるように伝える。

×:特別な指示がない限り、高齢者の1日水分摂取量は1.000mlを目安に飲んでもらいましょう。失禁に不安があるから水分を控えてもらうのは誤っています。

選択肢2. 抗不安薬の処方ができないか看護師に相談する。

×:失禁に不安があるため抗不安薬処方を相談するのは誤りです。排泄を失敗するのであれば、まずは失敗しないような方法を検討する事が優先です(定時トイレ誘導、トイレに看板をつける、オムツの使用など)。

選択肢3. トイレに行く姿を見かけたら、同行する。

×:羞恥心を伴う排泄ケアに理由もなく同行すると不信に思われます。Kさんの場合は、毎回失禁するわけではないので、まずはKさんがトイレへ自分で行き失敗しないか観察しましょう。もし同行が必要であれば、理由を相手に伝えて同意を得ましょう。

選択肢4. 排泄(はいせつ)について不安に感じていることがないかを聞く。

〇:まずはKさんが不安に思う事を聞く事が大切です。ケア全般に言える事ですが、方法は利用者さんが教えてくれる事が最も多いです。そのためKさんが不安に思う事を聞き、その不安を払しょくするケアを行いましょう。

選択肢5. 積極的に趣味活動に参加するように勧める。

×:排泄を失敗する事に不安があるのに、趣味活動へ参加するよう勧めるのは誤っています。まずは排泄を失敗しないで趣味活動に参加できる方法や環境配慮を検討しましょう。

0

高齢者の排尿の特徴は、1日の総尿量と1回あたりの尿量が減り、排尿回数が増えます。

選択肢1. 日中は水分摂取を控えるように伝える。

誤りです。排尿量は変わりがないため、水分摂取量を控えると脱水や疾患に陥る恐れがあります。

選択肢2. 抗不安薬の処方ができないか看護師に相談する。

誤りです。服薬が最善の策なのかは、Kさんの訴えを十分に確認してから検討すべきです。

選択肢3. トイレに行く姿を見かけたら、同行する。

誤りです。Kさんは「排泄は他人の世話になりたくない」とう気持ちを持っています。トイレまで同行することは自尊心を傷つけてしまう恐れがあります。

選択肢4. 排泄(はいせつ)について不安に感じていることがないかを聞く。

正解です。Kさんの不安と訴えを傾聴し、寄り添うことが望ましいです。

選択肢5. 積極的に趣味活動に参加するように勧める。

誤りです。Kさんが趣味活動に参加することが少なくなった理由を確認しないまま参加を促すと、より心的な負担を増やしてしまう恐れがあります。

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