介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問5 (人間関係とコミュニケーション 問3)
問題文
さらに労務管理を担当する職員からは、介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性について提案があった。
次の記述のうち、このマネジメントに該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第36回(令和5年度) 問5(人間関係とコミュニケーション 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
さらに労務管理を担当する職員からは、介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性について提案があった。
次の記述のうち、このマネジメントに該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 感染防止対策を強化する。
- 多職種チームでの連携を強化する。
- 利用者のストレスをコントロールする。
- 介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
- 利用者家族の面会方法を見直す。
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この過去問の解説 (3件)
01
介護施設現場では、新型コロナウィルス流行で常に感染症に気を付けなければならなくなりました。感染症を完全に防ぐことはできません、その事を前提にウィルス流行を防ぐための手立てや、介護職としての心構えに関する問題となります。
× どの施設でも万全の感染対策を講じても、感染は起こってしまうものです。100%感染を防ぐ方法はありません。自分のせいで感染を起こしてしまったと気落ちする職員もいるので、その方のケアが必要になります。
× 感染拡大した施設における労務管理で、多職種連携は不適切です。多職種連携は主にケアマネジメントする際に使われる技法です。
× 感染対策をした施設は、勤務職員の出勤停止措置による介護サービスが低下している状態です。利用者も今までできていたレクリエーション、リハビリ、入浴ができなくなるため相応のストレスを抱えます。利用者のストレスをコントロールするのではなく、緩和できるような対応を心がけましょう。
〇 一生懸命した事で急に意欲が低下しモチベーションが低下する現象です。仕事もプライベートもバランスよく関わる事がバーンアウトを防ぐ予防法です。
× 利用者家族の面会を制限する事は、介護福祉職の精神的健康を守ることになりません。理由は、介護職は利用者及びその家族のために介護士として勤めているからです。新型コロナウィルスが5類になった事で、不要に面会制限する事は利用者や家族からの理解も得られないでしょう。
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02
感染対応の現場では、ケアを実施する際の手順が増えるなどして業務が圧迫したり、常に緊張感を必要とするため、職員にはストレスが蓄積されるものです。
職員のモチベーションの維持や、体調などを考慮してストレスを軽減する対策が必要になってきます。
不正解です。
既に緊急的な介護体制で事業を継続している状態であり、感染防止対策は十分に強化されていると考えられます。
労務管理を担当する職員としては、職員を守るための施策が必要となります。
不正解です。
多職種チームでの連携を強化することは、感染対応を強化することには繋がりますが、介護福祉職の精神的健康を守るマネジメントには繋がりません。
不正解です。
労務の立場から組織的なマネジメントをするということは、円滑に業務を行なえるように組織を管理するということです。
利用者のストレスコントロールは当てはまりません。
正解です。
過度な緊張感の中で業務をこなし、達成すると、打ち込めるものがなくなり、何もやる気が起きなくなってしまう燃え尽き症候群(バーンアウト症候群)に陥ってしまう可能性が考えられます。
適度な休息を取るなどストレスを解消する対策が必要です。
不正解です。
利用者家族の面会方法の見直しは、状況により必要になりますが、職員の精神的健康を守るということには繋がりません。
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03
マネジメントとは、業務が円滑に進むように組織を管理することをいいます。
そして「介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメント」と明記され、今回の主役は介護福祉職です。
感染対応は介助前にガウンテクニックを行ったり、介助後に必ず消毒したりと業務手順が増えます。介助が全て終わるまで場を離れられず、業務も円滑には進まないため、介護福祉職にもストレスがかかるでしょう。
「介護福祉職の精神的健康を守る」ために何を行うかがポイントです。
×
感染防止対策は利用者を感染症から守れますが、介護福祉職の精神的健康を守ることには繋がりなりません。強化しても絶対に感染症が防げるわけではありません。
「私が感染させてしまった」や「私が感染を広げてしまった」と考えてしまう介護福祉職のケアが今回は必要になります。
×
他職種チームでの連携を強化することは大事ですが、連携強化が必ずしも介護福祉職の精神的健康を守ることには繋がりなりません。
×
問題文より、今回のマネジメントは利用者のために行うものではありません。
もし「利用者の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメント」であれば、この設問で正解です。
〇
「介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメント」なので、この設問が正解です。
燃え尽き症候群(バーンアウト症候群)は意欲が低下して何にも興味を持てなくなる現象です。防止するにはスタッフ同士で協力して適度な休息を取りましょう。
業務手順は増えるのに他の利用者への業務内容は変わらないため、業務も円滑には進みません。結果的に燃え尽き症候群になる可能性があります。それを防止することが大切です。
×
面会方法の見直しは大切ですが、介護福祉職の精神的健康を守ることにはなりません。
利用者のための対応や対策はよく出題されますが、介護福祉職を対象とした問題は珍しいです。しかし、落ち着いて解ければこの問題は難しくはないでしょう。
「適切」「不適切」「1つ」「2つ」など問題で重要となる部分にはアンダーラインなどの対策をすると良いかもしれません。
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