介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
こころとからだのしくみ 問11

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) こころとからだのしくみ 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 早朝に目が覚める。
  • 睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
  • 睡眠中に呼吸が止まる。
  • 睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
  • 夕方に強い眠気を感じて就寝し、深夜に覚醒してしまう。

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この過去問の解説 (3件)

01

概日リズム睡眠障害とは睡眠障害の一種で、体内時間がずれて修正できないことで、適切な時間に寝起きできない障がいの事です。

選択肢1. 早朝に目が覚める。

× 早朝に目が覚めるのは早朝覚醒障がいといいますが、概日リズム睡眠障害とは区別されます。自分が思っている以上に早く起きてしまう事です。

選択肢2. 睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。

× 睡眠中に足が勝手にピクピク動く現象は、周期性四肢運動障害と言い、60歳を超えると起こりやすくなると言われています。

選択肢3. 睡眠中に呼吸が止まる。

× 睡眠中に呼吸が止まるのは、睡眠時無呼吸症候群です。気道が塞がる事で呼吸が短時間止まる事で、途中覚醒しまとまった睡眠時間を得られないうえ、時には命の危険もあります。対処法は睡眠時に酸素を強制定期に送気するCPAP(シーパップ)が有効です。

選択肢4. 睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。

× 睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりするのは、睡眠時随伴症と呼ばれる症状です。俗に言う「寝ぼけ」と似たような行動が起きる病気ですが、区別されるのは病気の進行で付随して起こる病気です。就寝中にレビー小体型認知症やパーキンソン病の方が急に大声をだす、見えないものが見えると言う等の状況は、睡眠時随伴症の1種と考えられます。

選択肢5. 夕方に強い眠気を感じて就寝し、深夜に覚醒してしまう。

〇 概日リズム睡眠障害とはいわゆる昼夜逆転現象の事を言います。

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02

概日リズム睡眠障害とは、体内時計の乱れにより、「日中の眠気、疲労、頭痛、食欲の低下」など、身体の不調をきたす症状のことです。

 

選択肢5. 夕方に強い眠気を感じて就寝し、深夜に覚醒してしまう。

昼夜が逆転しているため、こちらが適切です。

参考になった数8

03

概日リズム睡眠障害とは、体内時計と昼夜のリズムが一致しないことで、睡眠のリズムが乱れる睡眠障害のひとつです。

障害名の「リズム」からある程度は回答を絞り込めるでしょう。

選択肢1. 早朝に目が覚める。

不正解です。

早朝に目が覚めてしまい、二度寝ができなく、日中に倦怠感などある場合には不眠症の疑いがあります。

選択肢2. 睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。

不正解です。

睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう障害としては、周期性四肢運動障害や、むずむず脚症候群などの睡眠障害の可能性があります。

 

選択肢3. 睡眠中に呼吸が止まる。

不正解です。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が浅くなったり止まってしまう病気です。

放置すると、高血圧症、心不全、心筋梗塞、脳卒中などの健康被害を引き起こす可能性があります。

選択肢4. 睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。

不正解です。

睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする場合には、レム睡眠行動障害が考えられます。

神経調節のシステムが障害されることで、夢体験と同じ行動をとってしまう病気です。

選択肢5. 夕方に強い眠気を感じて就寝し、深夜に覚醒してしまう。

正解です。

昼夜逆転傾向となり、夜間の不眠や日中の眠気などがみられます。 

極端な遅寝遅起きや、早寝早起きなどから引き起こされる場合と、脳梗塞などの脳の損傷により、昼夜を感じる機能が低下によって引き起こされる場合があります。

参考になった数4