介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
発達と老化の理解 問8

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 発達と老化の理解 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
  • 骨粗鬆症(こつそしょうしょう osteoporosis)は男性に多い。
  • 変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。
  • 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。
  • 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。
  • サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。

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この過去問の解説 (2件)

01

高齢者の方に多い疾患であり、介護現場ではよく関わる疾患だと思われます。疾患の特徴を知ることで、利用者の辛さや改善を期待できる方法に繋げる事もできます。

選択肢1. 骨粗鬆症(こつそしょうしょう osteoporosis)は男性に多い。

× 骨粗しょう症は女性に多く、特に閉経後が多いとされています。女性ホルモンが影響していると考えられます。しかし上記以外でもバランスの悪い食事を長期間続ける、運動不足なども骨粗しょう症になりやすい要因です。

選択肢2. 変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。

× 変形性膝関節症でX脚に変形するのではありません。O脚の方は変形性股関節症になりやすいです。

選択肢3. 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。

× 関節リウマチは、免疫異常が原因とされていますが、はっきりと解明されていません。軟骨の老化で起きないことは確かです。

選択肢4. 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。

〇 脊柱管が狭くなり、中を通る神経が圧迫されて起こる疾患であり、神経に触れる疾患なので、激しい痛みや痺れが伴い日常生活に大きな支障がでます。

選択肢5. サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。

× サルコペニアとは骨量ではなく筋肉量が減少する事を言います。

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02

それぞれの症状のポイントを押さえて回答しましょう。

骨粗鬆症ː骨に含まれるカルシウムなどが減り、骨がもろくなる病気

変形性膝関節症ː膝関節の軟骨のすり減りにより、骨が変形する病気

関節リウマチː関節が炎症を起こすことにより、変形する病気

腰部脊柱管狭窄症ː運動不足などの要因により、腰痛、歩行障害など下部に異変をきたす病気

サルコペニアː加齢による筋肉量の減少および筋力低下、身体機能の低下をきたす病気

 

選択肢1. 骨粗鬆症(こつそしょうしょう osteoporosis)は男性に多い。

×ː閉経後の女性に多い病気であるため、適切ではありません。

選択肢2. 変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。

×ːX脚などの原因により、変形性質関節症が起きるため、適切ではありません。

選択肢3. 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。

×ː関節の炎症が原因のため、適切ではありません。

選択肢4. 腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。

〇ː適切です。腰部脊柱管狭窄症になると、下部に痛みやしびれ、麻痺などがみられるようになります。

選択肢5. サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。

×ː加齢による筋力低下なので、適切ではありません。

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