介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
認知症の理解 問6

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 認知症の理解 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

Lさん(78歳、女性、要介護1)は、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断された。
訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、夫の介護を受けながら二人で暮らしている。
ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると夫から、「用事で外出しようとすると『外で女性に会っている』と言って興奮することが増えて困っている」と相談を受けた。
Lさんの症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 誤認
  • 観念失行
  • 嫉妬妄想
  • 視覚失認
  • 幻視

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この過去問の解説 (2件)

01

認知症周辺症状に関する専門用語の問題です。内容の正確な意味まで分からなくても、漢字の意味から推測できれば容易に正答できると思われます。

選択肢1. 誤認

× 誤認とは誤った認識の事です。誤った感覚、誤った味覚、誤った触覚など認知症になる事で、認知機能が低下し誤認する事が多くなります。

選択肢2. 観念失行

× 観念失行とは思っていた行動ができない症状です。例えばサヨナラするため手を挙げて横に振る動作ができない、お祈りをしたいが手を合わせる動作ができないなどです。

選択肢3. 嫉妬妄想

〇 嫉妬妄想とは相手が不貞行為をしたと思い込み嫉妬し、時には罵る、暴力をふるう事もあります。Lさんの夫が外出した際に、実は女性と会っていると妄想している事から、選択肢は嫉妬妄想だと判断できます。

選択肢4. 視覚失認

× 視覚失認とは視力、知力に問題はないが、見えた情報を上手に処理できずに失認してしまう症状です。例えば四角いテレビを丸く捉えてしまう、人の顔を見ても同じような顔にしか見えないため個別判断ができないなどがあります。

選択肢5. 幻視

× 幻視とは無いものが見える現象です。レビー小体型認知症に見られる症状で、床に落ちている小さなごみを虫と勘違いする、ライトに照らされた影を人と勘違いするなどが挙げられます。

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02

アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)では、記憶障害、見当識障害、判断力の障害など様々な症状が引き起こされますが、本文にある【『外で女性に会っている』と言って興奮することが増えた】という内容から、今回のケースにおいては「嫉妬妄想」が適切となります。

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